五節句「重陽の節句」| 季節のささやき

2024.09.08


ブログ「季節のささやき」
では、二十四節気や五節句、雑節や行事などの時節についての知識、クラシコサエルとしての暮らしを豊かにするアイデアや旬の食材のレシピなどをお伝えします。

今回は五節句“重陽の節句”について、
「1.重陽の節句ってどんな日?」
「2.重陽の節句の時期の暮らしのアイデア」
「3.重陽の節句の行事食やこの頃の旬の食材」
などをまとめました。

1.重陽の節句ってどんな日?

毎年9月9日は五節句のひとつ“重陽の節句(ちょうようのせっく)”。
奇数を“陽”とする古代中国の考え方に由来し、その奇数の最大値“9”が重なる日なので“重陽”の節句とされたといわれています。

旧暦(太陰暦)では菊の花が咲く時期にあたることから「菊の節句」、また、秋の味覚の代表格である栗の収穫時期にでもあることから「栗の節句」とも呼ばれていました。そのため、育てた菊を持ち寄って美しさを競う菊合わせが行われたり、行事食としては栗ごはんが欠かせなかったそうです。



このように、もともとは秋の収穫を祝う重要な日でしたが、明治時代に旧暦に代わって新暦(太陽暦)が採用された以降は、菊の開花や栗の収穫に先立って節句の時期が来るようになってしまったそうです。その結果、季節感を失ったことで次第に馴染みが薄くなってしまったのではないかとされています。

【五節句(節句)】

五節句(節句)は「奇数は“陽”、偶数は“陰”。奇数同士を足して偶数になる日は“陽から転じて陰になりやすい”」という中国から伝わった考え方に由来し、奇数が重なり季節の節目でもある五節句のそれぞれの日に邪気を祓うという目的から始まったと言われる。
そのため、五節句の日には主に無病息災・豊作・子孫繁栄などを願って、その季節に合った植物や食べ物を神前にお供えし、邪気払いを行う。
このように、季節の“節”目となる日にお“供”えをする、という意味でもともとは「節供」と書かれていたが、漢字の表記の整理の中で約400年前頃から「節句」の表記に変化していった。

・1月7日:人日の節句(七草の節句)
・3月3日:上巳の節句(桃の節句)
・5月5日:端午の節句(菖蒲の節句)
7月7日:七夕の節句(星まつり)
9月9日:重陽の節句(菊の節句)

2.重陽の節句の時期の暮らしのアイデア



重陽の節句の時期の暮らしを豊かにするアイデアはクラシライター平本麻美さんの読みもの「重陽の節句」で美しいお写真とともに紹介されています。
ぜひご覧ください。

3.重陽の節句の行事食やこの頃の旬の食材



行事食としては菊を菊酒、おひたしやお吸い物、天ぷらなどにして楽しんだり、栗ごはんを食べることが定番だったようです。(菊の楽しみ方はこちらから
また、この時期になすを食べると中風にならないという言い伝えもあったそうです。
季節の節目に、秋の収穫を楽しみましょう。

▼ 旬の食材と、それにまつわる読みもの

・栗 / 9〜11月
栗の渋皮煮
・なす / 5〜10月
なすびの蒲焼き
・鮭 / 9〜11月
鮭の竜田揚げ
・秋刀魚 / 9〜11月
秋刀魚の炊き込みご飯
・落花生 / 9〜11月
落花生の塩茹で
・シャインマスカット / 8〜10月
フルーツサンド
・さつまいも / 収穫時期:8~11月、食べ頃:10~1月
秋の吹き寄せおこわ
・とうがらし / 7〜11月
とうがらしを楽しむレシピ5つ
・いちじく / 6〜11月
無花果ときのこのバルサミコソテーいちじくと桃のテリーヌ
・茗荷 / 夏茗荷:6~8月、秋茗荷:8~10月
茗荷の味噌漬け
・蔓菜 / 5〜10月
蔓菜と豚肉の黒酢焼きうどん
・桃 / 6〜9月
桃の水出し緑茶といちじくのテリーヌ
・金糸瓜 / 7〜9月
金糸瓜の下処理
・ゴーヤ / 6〜9月
ゴーヤの佃煮乾燥ゴーヤ&ゴーヤの酢漬け
オクラ / 6〜9月
失敗しないオクラのかき揚げ
とうもろこし / 6〜9月
キーマカレー茶碗蒸し・ごはんとうもろこしごはん
・生姜 / ハウス栽培:6〜8月、露地栽培:9〜10月
新生姜の甘酢漬け生姜を使った自家製ドレッシングハニージンジャーシロップ

 

9月の読みもの

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