栗の渋皮煮

2023.11.01
平本 麻美

連載:季節の手仕事
クラシライター:平本麻美さんより、日々の暮らしに寄り添うレシピやスタイリング、季節の手仕事などをお届けします。

栗の収穫期は秋ですが、冬にも貯蔵された栗が一部出回ります。私も新鮮な栗に出会ったら、チルド室で寝かせておきます。こうする事で甘みがぐんと増し、時間に余裕のある時に、ゆっくりと栗仕事を楽しむことが出来ます。

今回は栗の渋皮煮をご紹介しますね。
時間と手間はかかりますが、ご家族やお友達と一緒に、または音楽を聴きながら1人ゆったりと、栗仕事の時間を楽しみましょう。

工程としては、①鬼皮剥き ②灰汁抜きと渋皮掃除 ③味入れ、となります。

 
材料

・栗 500g
・きび砂糖 300g 栗の重さの60%
・重曹 小1
・ブランデー 大1
・塩 ひとつまみ

 

下準備

新鮮な栗が手に入ったら、新聞紙などで包み、ビニール袋に入れて、チルド室に寝かせ熟成させる。(省略可)

栗を水に2時間ほど漬けて、虫出しをする。この時虫食いのものは浮いてくるので、除く。



その後10分ほど茹で、手で触れる温度になるまで、鍋ごと冷ます。

ステンレスかホーローの鍋を用意する。重ねると皮を傷めたり、味が均一に回らないことがあるので、栗が一段で敷き詰められるサイズを選ぶ。

 

作り方

1、温かいうちに鬼皮を剥く。剥いた栗は乾燥しないように、水に晒しておく。



2、鍋に栗と栗がかぶるくらいの水と重曹⅓を入れ、沸騰させる。沸騰後は栗が踊らない程度の弱火にして10分ほど茹でる。

3、鍋ごとシンクに持って行き、栗に直接水が当たらないように気をつけながら、水を入れ替える。



4、竹串や指の腹で、渋皮の表面の繊維や筋を優しく擦りとる。



5、2-4を3回繰り返す。その都度、鍋に付いた灰汁もしっかり洗うこと。


(左:渋皮を掃除する前 右:掃除後)

6、最後に重曹を抜くために、たっぷりの水で15分煮て3と同様に水をかえる。

7、鍋に栗とひたひたの水を入れ火にかけ、煮たったら弱火で20分ほど静かに煮る。キッチンペーパーを落とし蓋に使い、数回に分けて砂糖を加える。



8、火からおろし、冷めたらお好みで塩とブランデーを入れ、そのまま一晩おき、味を含ませる。

9、煮汁に漬けたまま冷蔵庫で10日ほど、汁ごと冷凍すれば半年ほど保存可能。

 


やさしい甘さで栗の風味を存分に堪能できます。少量の蜜に砂糖を加えて煮詰めたものを垂らしても。上品な甘さで仕上げた栗の表面に、とろんとした甘さと照りを纏い、贅沢なひと口菓子となりました。

今日もご覧頂きありがとうございました。

 

クラシライター:平本麻美
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