「夏のとうがらし五段活用」の巻
連載:里山暮らし日々是好日
クラシライター:中里早紀子さんが自然や季節とともに移ろう田舎での里山暮らしの中で見つけたものたちをお届けします。
皆さま、こんにちは。8月も残すところあと2週間ほど。二十四節気ではもうすぐ「処暑(しょしょ)」。暑さが落ち着く時期ということのようですが、お住まいの地域ではいかがでしょうか。
ここ高知沿岸部の畑では、夏のお野菜も旬の終盤を迎え「なごり」の時期となっています。去ってしまう旬の美味しさを名残惜しみつつ、また来年の夏野菜を楽しみに、気持ちは新たに秋冬の畑準備へと進んでおります。
そんな中で、まだまだ元気な野菜が、そう「とうがらし」!ピリッと辛いとうがらしを活用したお料理は、夏の暑い毎日にぴったりです。いまの季節は「青とうがらし」、いわゆるフレッシュなとうがらしで、辛さの中にもジューシーさや独特の風味が楽しめます。これが熟していくと、真っ赤なとうがらしになり、しっかり乾燥させると長期保存できるようになります。
「青とうがらし」がたくさん採れるこの夏のタイミングで、中里家では1年分の様々な辛味調味料を仕込んでいきます。
仕込むと言っても、どれもとーーーっても簡単!年中お料理に合わせて使えますので、皆さまもぜひお試しくださいね。
その前に。「とうがらし」と言っても色んな種類があることをご存知ですか?
日本だと、鷹の爪、香川本鷹、日光とうがらし、島とうがらし、辛味のない万願寺とうがらしや伏見とうがらし、などなど。海外のものだと、ハラペーニョ、ハバネロ、ジョロキアなどが有名でしょうか。何と100種類以上あるらしい!です!奥が深そうですね...
中里家では辛みのあるとうがらしを、毎年3種類ほど栽培しています。
こちらは「韓国とうがらし」。鷹の爪よりも大きいのが特徴で、辛味も控えめです。韓国では赤く熟したものを粉末にしてキムチに使います。
続いてこちらは沖縄の「島とうがらし」。小さいですが、辛さの威力ったら!!熟すと、真っ赤というより少しオレンジがかった赤い色になります。
最後は定番「鷹の爪」皆さまお馴染みのとうがらし。
今日はそんなとうがらしを楽しむ5つのレシピをご紹介します。
…その前に、最初に一番大事なことを!
とうがらしを素手で触るのは、とっても危険です。特にたくさんの量を扱う際にはご注意くださいね。手のひら、指先もピリピリしてきますし、その手で目や口などに触れると激痛です。(経験者は語る.....)ビニール手袋などをご活用くださいね。
それでは早速仕込んでまいりましょう!
まずはトップバッター「三升漬け」
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炊きたてほっかほかの白ご飯や卵かけご飯、焼肉などにも。
ちなみに、こちらは1年もの。色が全然違いますね。
続いて2つ目は「グリーンタバスコ」
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グリル料理、パスタ、ピザ、焼きそばなどに。ペースト状なので使いやすく、少し辛みを足したいときに重宝します。
3つ目、4つ目のレシピは「酢漬け」と「醤油漬け」
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最後の5つ目は少し番外編!「コーレーグース」
沖縄へ行ったことのある人ならご存知のアレですね。島とうがらしを泡盛に漬け込んだ調味料です。沖縄そばを食べる際にお好みで数滴入れると、ふわっと香る泡盛の香りと島とうがらしのピリッとした辛さが何とも最高なのです。
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我が家はとってもよく使うので梅酒!?かと思うほど仕込む量が多すぎますが(笑)小さな瓶でも十分だと思います。
活用は、麺類(汁物)、炒め物などに。他の調味料と合わせて、漬け丼のたれ、お刺身などに使うこともあります。初めの頃は泡盛の香りもかなり強いので、少しずつ足して味を見ると良いかと思います。
以上、とうがらしの5つのレシピ、我が家の5段活用でした。
夏に仕込んで1年中楽しめる辛味調味料。お好みのものを、お好みの量で!青とうがらしを見つけたらぜひ仕込んでみてくださいね。韓国とうがらしの方が辛みがマイルドなので、お好みの辛さに合わせてとうがらしを試してみてください。
まだまだ残暑が厳しい折、「辛み」のあるものを取り入れて夏バテ知らずで元気にまいりましょう!
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