凍頂烏龍茶とさくらんぼヨーグルトアイス
連載:一茶一菓子
クラシライター:大久保香織さんより、お茶が主役になるようなお菓子とともに、ひっそり行っているメディテーションタイムをお届けします。
数年前から夏の楽しみのひとつといえば、アイス作り。
季節の食材を入れて簡単に、市販品の一歩手前の甘さで作れるのが魅力。
甘すぎないアイスには、爽やかで香り高い、台湾茶を水出しにして合わせます。
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昔から海外のキッチンウェアを見るのが好きで、雑誌などでよく見かけるKitchenAidのスタンドミキサーに憧れを抱き、購入したのが10年前。とはいえ、大量のお菓子作りをすることが少ない私にとっては、あまり出番がなく放置気味。そんな時、ふとアイス作りにも使えると知ってからは、主にアイスメーカーとして活躍しています。
冷凍庫に24時間入れてキンキンに冷やしたアイス専用のアタッチメントに、材料を流し込んで混ぜていくと即席アイスが出来上がる仕組みです。
もちろん、同じミキサーを持っていない方がほとんどだと思います。
機械なしで、冷やして混ぜる方法でも意外と簡単に作れます。ジップロックの旭化成さんが出している「もみもみアイス」の作り方がおすすめ。材料をジップロックに入れて、2時間冷やしてもみもみ、さらに2時間冷やしてもみもみをして作ることができます。
さて、今回はヨーグルトベースに、さくらんぼを加えたアイスを作ります。せっかくの手作りなら、なかなか市販にはないフレーバーや組み合わせで作りたいなと思っています。
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お茶は凍頂烏龍茶を合わせます。この茶品種は熟した果実や、花のような味わいが特徴なので、アイスやスープの甘さと調和します。さらに、製造過程によって生まれる独特のロースト香が、ヨーグルトの酸味と重なってできる香りのレイヤーにも期待して、凍頂烏龍茶を選びました。
凍頂烏龍茶以外でも、台湾の高山茶を使用すると同じようなテイストの水出し茶を作ることができます。
水出し茶を作る時には、茶葉はたっぷりと多めに入れて、一晩水につけておきます。
水出しにすることで、お湯で抽出したお茶を冷やすよりも甘さが強調されます。それは、茶葉に含まれる苦味成分のカフェインと、渋み成分のカテキンは温度が高いほど溶け出すからです。
水出し製法で、苦味渋みが抑えられることで、よりすっきりと甘く、フローラルなお茶が出来上がります。
出来立てのアイスは柔らかいので、スープに溶けていく様子を眺めながら、視覚でも楽しむ夏のお茶時間となりました。
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