えみ
連載:季(とき)を味わう台所
クラシライター:えみさん(@kuche_foodworks)より、移ろう季節の気配を感じながら、旬の食材を楽しむレシピやアイデアをお届けします。
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寒くなってくると、台所の時間が少しだけ“ゆっくり”に変わります。
何かをコトコト煮込んだり、漬け込んだり…
忙しない季節こそ、手を離してもおいしく育っていくものがあると、それが視界に入るだけでウキウキします🎶
今回ご紹介するのは、ラム酒にドライフルーツとカカオニブを漬け込むだけの簡単なレシピ。
“手放しで時間が美味しくしてくれる” という贅沢と特別感があって、特にこの季節によく似合う気がします。
【レシピ】ラムカカオフルーツ|カカオ香るドライフルーツのラム酒漬け
作った翌日から使えるけれど、翌日からフルーツはぷっくりとラム酒を含み、日毎にさらに香りに深みが出てきます。 “冬は、待つ時間さえごちそうになる季節。” 瓶を開けるたび、香りに心躍ります♪
材料(作りやすい量)
・レーズン … 80g ・カランツ … 40g ・ドライいちじく、アプリコット、クランベリー、デーツなど … 30g(刻む) ・カカオニブ … 15g ・ラム酒 … 適量 ・バニラビーンズ … 少々(なければバニラエッセンスでも)
ドライフルーツやカカオニブ、ラム酒などは、スーパーの製菓材料売り場・輸入食材店・製菓材料専門店・酒販店で揃えられます。種類や産地にこだわりたいときは、ネット通販がもっとも探しやすく、無添加のドライフルーツやオーガニックのカカオニブも見つかりやすいです。
作り方
1. ドライフルーツはさっと湯通しし、水気をよく拭く。
2. 清潔な瓶にドライフルーツとカカオニブを入れる。
3. ラム酒を注ぎ、果実がしっかり浸かるまで満たす。
4. 冷暗所で一晩〜数日おく。日を追うごとに香りが深まる。
おいしく作るための3つのポイント
① ドライフルーツのチョイス 基本はレーズンとカランツで十分。 そこにいちじく、アプリコットやクランベリーなどお好みで足してください。 味がぐっと立体的になります 「甘味・酸味・食感」を一点ずつ入れると更にバランス◎。
② ドライフルーツの下処理 サッと湯通し → 水気を完全に拭く。 ラム酒の入り方が変わり、雑味のない澄んだ香りに仕上がります。
③ 私のおすすめのラム酒 キャプテンモルガンのプライベートストック。 バニラやキャラメルの甘い香りに、ほんのりスパイス。 冬にぴったりのラム酒で最近お気に入り。 まろやかで角がなく、仕上がりがとても上品だなと感じます。 カカオニブとの相性も抜群で、瓶を開けると香りのマリアージュがたまりません。
アレンジのアイデア
・パウンドケーキに 生地に混ぜ込んで焼いて、ショコラ香る大人のフルーツケーキに。 日毎にしっとり味も馴染んで、クリスマスのシュトーレンのような感覚で食べ進めるのも◎。
・バタークリームサンドに バタークリームと一緒にビスケットではさめば、冬のご褒美のようなクッキーサンドに。 クリームチーズに粉糖で少し甘みをつけたものでも◯。
そのほか、焼きりんごのトッピングや、簡単にクラッカーの上にクリームチーズと一緒に乗せたり、ホットケーキのバターとメープルに仕上げの風味と香りでひと匙。 ホットミルクや紅茶に入れても… あゝ…妄想が止まらない。笑
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忙しい12月の台所に、ひと瓶の“ごちそう”。
手を加えず、少しの準備と素材と時間で、年末の食卓や贈り物がぐっと華やかに。
「瓶の中に、冬のご褒美を仕込む」
そんな気持ちで、今年の冬に楽しんでみてください。
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連載:季(とき)を味わう台所(Instagram)
岡山県在住。美容師を経て大手料理教室で経験を積み、現在は独立して「食」にまつわる活動を行っています。季節の手仕事を大切にしていた祖母の家を引き継ぎ、少人数制の料理教室も主宰。“季(とき)を味わう台所”を通して移ろう季節の気配を感じながら、旬の食材を楽しむレシピやアイデアをお伝えします。