文月の暮らしごと〜半夏生と麦わら蛸:関西に伝わる夏の味〜
夏至から数えて11日目にあたる日、半夏生(はんげしょう)。今年2026年は7月2日にあたります。
昔は田植えを終える頃の節目とされていました。梅雨の終わりが近づき、湿気を帯びた空気の向こうに夏の気配を感じる頃にもなります。
✔︎ 半夏生の行事食、関西で旬のたこを食べる風習
半夏生には、たこを食べる関西、うどんを食べる香川、焼き鯖を食べる福井など、地域ごとにさまざまな風習が残っています。私が暮らす関西では、この日にたこを食べる風習があります。

田植えを終えた人々が労をねぎらい、これから迎える暑い夏に向けて栄養豊富なたこを食べたとも言われています。
関西の旬を表す言葉に、
「桜鯛 麦わら蛸に 祭鱧
(さくらだい むぎわらだこに まつりはも)」
という言葉があります。

鯛は桜の頃。
蛸は麦が実る頃。
鱧は祇園祭の頃。
それぞれがいちばん美味しい季節を教えてくれる、関西ならではの言葉です。
✔︎ 旬の麦わら蛸でたこ飯を炊く
そのため、この季節になると、明石海峡から水揚げされた「麦わら蛸」で、たこ飯を炊きます。
「麦わら蛸」は、麦の収穫時期に旬を迎える真蛸(マダコ)の呼び名です。地域によって呼び方や旬の捉え方は異なる場合があります。
まずはたこをたっぷりの塩でもみ込みます。塩でもむことでぬめりや汚れが浮き上がってくるので、何度も水を替えながら丁寧に洗います。吸盤の間にも汚れが残っているため、ブラシを使ってひとつひとつきれいに。少し手間はかかりますが、このひと手間がおいしいたこにつながります。炊き上がるとたこの身が締まるため、大きめに切って加えます。

お米に、みりん、醤油、酒、白だし、生姜を加え、その上にたこをのせて炊き上げます。

水揚げされた生たこはお刺身にしてもいただきます。

✔︎ 身土不二に学ぶ、季節の恵みのいただき方
「身土不二(しんどふじ)」
身と土、二つにあらず。人の体と、その人が暮らす土地は切り離せない関係にあるという言葉です。この土地で獲れたものを、この土地でいただく。それだけで、体も心も満たされるような気がします。

季節の恵みをいただきながら、夏へ向かう体を整えていきましょう。
#蛸:たこ(夏6月〜8月、冬11月〜2月)
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