赤紫蘇のおはなし〜赤紫蘇と塩で作る自家製ゆかり〜
連載:シチシチムジクイ 島の暮らし
西表島在住のクラシライター:nijisuzumeさん(Instagram)より、自然の移り変わりや植物のサイクルに合わせたものづくり〈シチシチムジクイ〉をお届けします。
零れ種から今年もまた赤紫蘇が芽生え、畑のあちこちですくすくと育っています。
シソ科の一年草である赤紫蘇は、青紫蘇とは違って、鮮やかな赤紫色をしています。我が家の畑で育つ赤紫蘇も、葉の裏まで深い赤色。この色は「アントシアニン」という天然色素によるものだそうです。赤紫蘇の香りには独特の清涼感があり、食欲の落ちやすい暑い時期に、さっぱりとした香りが体をしゃんと整えてくれるようです。

昔から日本の食卓や保存食づくりを支えてきた赤紫蘇は、特に梅干しの色付けに用いられることが多いのですが、残念ながら沖縄の西表島では梅の木が育たず、梅の実が採れないので、梅干し作りができず、赤紫蘇を梅干し作りに役立てることができません。
なのでモリモリとたくさんの赤紫蘇を収穫した時は、赤紫蘇ジュースを作り、氷水や炭酸で割ったりして飲んでいます。暑い日に飲むと、体にすっと染みわたるようなおいしさがあります。ゼリーやかき氷シロップにするのも、おすすめです。
そして赤紫蘇といえば、やっぱり「ゆかり」です。本来であれば、梅干しを漬けたあとの赤紫蘇を、天日でカラカラに干して細かく砕くだけで、香り豊かな自家製の赤紫蘇ふりかけができます。
けれども梅が採れない島暮らしでは、そもそも梅干しを漬けたあとの赤紫蘇というものがありません。なので私は赤紫蘇と塩を使った方法で「ゆかり」作りをしています。
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出来上がったゆかりは、炊きたてごはんにかけたり、おにぎりに混ぜ込んだりふりかけたり。きゅうりや大根などの野菜と和えるのもおすすめです。

ただし、梅干しを漬けた時の赤紫蘇ではなく、赤紫蘇だけでゆかりを作る場合は、紫色の鮮やかな発色とはなりません。というのも、最後にクエン酸を加えて発色させる紫蘇ジュースの時と同じで、紫色の色鮮やかな発色のためには、酸の力が必要だからです。色鮮やかな紫に発色させたい時は、酢やレモン汁などを少々加えると、濃い紫だったゆかりの色が、鮮やかな紫色に変わります。

赤紫蘇は、鮮やかな色と爽やかな香りで、暑くなる時期の暮らしを豊かにしてくれる夏の恵みです。梅の育たない島暮らしでも、ジュースやゆかりにして楽しみながら、毎年畑の赤紫蘇を活用しています。みなさんも、赤紫蘇がたくさん手に入った時は、紫蘇ジュースに、ゆかりにと、ぜひ生かしてみてくださいね。
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