連載:くらしつづり
インスタグラムでは日々のお弁当を紹介されているクラシライター:おべんとうつづりさんより、ここでしか見られない「くらし」 のひとこまをお届けします。
▷ 各クラシライターの紹介
家族や親しい方々と食卓を囲む際にぴったりの一品といえば、丸鶏のローストです。
鶏肉は淡白でクセがなく、普段の食卓にも欠かせない食材ですが、鶏肉に限らず家禽類は骨つきだったり、丸のまま調理すると、しっとりとジューシーに仕上がり旨みも変わってきます。
丸鶏のローストといえばクリスマスの定番なイメージですが、そんな普段のお惣菜とは違う鶏肉の美味しさをクリスマスにだけ味わうのはもったいないですし、少し手が掛かる下準備さえ済ませておけばあとはオーブンにお任せにできるので、おもてなしの際にもスマートです。
今回ご紹介するのは、骨を外した丸鶏のお腹にピラフをつめて焼くスタッフドローストチキンです。
これひとつで主食、主菜、副菜をまかなえますので、おせちに飽きた頃、挑戦してみてはいかがでしょうか?
【レシピ】スタッフドローストチキン
丸鶏を家庭で上手く焼くポイントは先にフライパンで表面を焼いておくこと。 特に火の通りにくいももの部分を焼き色がつくまで焼いておくと、全体の火の入り具合が均等になります。 またローストは焼き色がしっかりついていて皮がパリパリであることが理想ですが、そのためには途中で何度か天板にたまった脂や肉汁を表面にかけてあげることが大切です。 バターをひとかけのせてあげても良いでしょう。
材料
・丸鶏 2kg前後 (4、5の丸鶏の骨取りの工程はお肉屋さんにお願いすると楽です。鶏ガラをもらうのを忘れずに。) ・玉ねぎ 1/2個 1cm角 ・にんじん 1/4本 1cm角 ・セロリ にんじんと同量 1cm角 ・にんにく 1片 縦に半分 ・タイム、ローズマリー 適量 ・白ワイン 50ml ・水 800ml ・バター5g ・塩こしょう 適量
< スタッフィング/ピラフ>
・もち麦 1カップ ・玉ねぎ 1/4個 みじん切り ・パプリカ 1/4個 細かいさいの目 ・ハム 50g 細かいさいの目 ・マッシュルーム 1パック 縦1/4 ・むき栗 100g ・パセリ、イタリアンパセリ 適量 みじん切り ・白ワイン 大さじ2 ・チキンブイヨン 350 ml ・バター 10g ・パセリ、イタリアンパセリ 適量 ・サラダ油 適量 ・塩こしょう 適量
<付け合わせ> ・じゃがいも 500g 皮をむいて食べやすい大きさに切る
作り方
1.ピラフを作る。鍋に油を熱しマッシュルームを炒めて、火が通ったら取り出す。
2.同じ鍋にバターを入れ玉ねぎを炒める。しんなりしたらハム、パプリカを加える。 もち麦を入れて炒める。もち麦に油分がまわったら白ワインを入れてアルコールを飛ばす。
3.冷たいブイヨンを注ぎ、沸騰したら蓋をして200℃に予熱しておいたオーブンに入れ20分加熱する。 炊き上がったら、栗とマッシュルームとパセリを混ぜる。冷ましておく。
4.丸鶏を自分で捌く場合は、まずお腹の中を掃除して首は付け根で切る。その付近にあるV字の鎖骨(ウィッシュボーン)を取り除く。尾の先がついていたら黄色い脂も取り除く。
5.背を上に向けて縦に包丁を入れて、身を骨からはがすように開いていく。足と手羽の関節に当たったら周りにぐるりと切れ目を入れて、関節を外す。さらに骨のまわりを包丁でこそいで骨を1本ずつ抜き取る。 首と骨は取っておく。脂や血管などを取り除く。
6.開いた鶏の中央にピラフをのせて包み、楊枝でとめる。首と尾の開いた部分も楊枝で止める。 胸が上になるように置き、手羽は折り曲げて背中の下に入れる。足は上に持ち上げてたこ糸で結ぶ。手羽ともも肉が固定されるようにたこ糸をかける。表面に塩こしょうする。
7.フライパンにニンニクとハーブを入れオイルを注いで火をつけ香りを移す。 鶏肉の楊枝で止めた閉じ目を下にして中火でしっかり焼く。 閉じ目がくっついたら、横に倒してももや胸にも焼き色をつける。
8.鶏肉をオーブンプレートに移して、塩こしょうした付け合わせのじゃがいもと一緒に220℃のオーブンで40〜45分焼く。 途中で出てきた肉汁を上からかける。 焼き上がったら網に乗せて、ホイルをかぶせて休ませる。
9.鶏肉を焼いたフライパンに鶏ガラや首を入れて焦げ目がしっかりつくまで焼く。 玉ねぎ、にんじん、セロリ、ニンニクを加えて炒めて、火が通ったら白ワイン、水を注ぐ。 アクや油を取りながら半量になるまで煮つめる。 ざるで濾して、さらに煮詰める。 バターを加えてよく混ぜ、塩こしょうで味を整える。
10.鶏肉は楊枝と糸を取って、もも肉を外し輪切りにして、お皿に盛り付けソースをかける。じゃがいもを添える。
メモ)
・中に詰めるものは、もちろんお米でも大丈夫です。水加減はお米1カップに対してチキンブイヨン+白ワインで1.5カップで。
・ケチャップライスにすればお子さま向けになりますし、お米の代わりにハンバーグのたねを入れるとボリュームが出ます。
|
手間は少しかかりますが、食卓で切り分ける時、初めての人には驚いてもらえるので苦労が報われます。
良かったらお試しくださいね。
|
12月の暮らしや行事を楽しむアイデアや旬の食べ物に関すること(レシピ付き記事も)、1月の準備などの記事をお楽しみください♪
≪ 11月 | 一覧 | 1月 ≫
|
くらしつづり
レシピ
作り方
おもてなし
ローストチキン
連載:くらしつづり
食いしん坊が高じて、コルドン・ブルーとリッツ・エスコフィエでフランス料理を学び、JSA認定シニアソムリエも取得。数年前まで自宅でフランス家庭料理の教室を行っていました。