節分の飾り切り

2025.01.16
早織

連載:折々の一皿
クラシライター:早織さんより、旬を取り入れた、和の要素を感じられる自宅でのお料理やおもてなしについてお届けします。

冬来りなば春遠からじ。

慌ただしく年の暮れを過ごし、穏やかに新しい年を迎えて早半月。寒に入り、凍てつく冷たさが身に沁みる日々ですが、さらに半月過ぎればもう立春です。

冒頭の文は「厳しい冬が来たならば、暖かな春はすぐそこまでやってきている」というイギリスの詩の一節です。今回は節分の飾り切りについてご紹介いたします。

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節分では豆を撒いて災いをもたらす邪鬼を追い払います。その豆撒きに欠かせないのが、升。まずは縁起物の升を大根で模った大根升です。

 


【レシピ】大根升の飾り切り

*材料*

・大根:新鮮で硬さのあるもの



*作り方*

1.
お重に詰める場合はお重の内寸を測り、高さを決める。大根をまずは立方体または直方体になるよう切る。

2.
縁を決め、薄く切り込みを入れる。
より丁寧に切りたい方は清潔な定規を使うのがおすすめです。

3.
その線に沿って包丁を立てて切り込んでいく。底まで切らないよう注意する。

ペティナイフやパーリングナイフなどの小さい包丁を使うと良いですが、無い場合は清潔にしたカッターや彫刻刀などでも可能です。

4.
底面の高さを決め、外側の一面から切り込む。残り三面の縁は切ってしまわないように注意して、切っていく。

5.
切り離した部分に包丁を刺し持ち上げると、取り除くことができ、完成。

 

次は升に入った豆を撒き「鬼はそと、福はうち」と追い払われる邪鬼を。赤い金時人参で模った赤鬼人参です。

 


【レシピ】赤鬼人参の飾り切り

*材料*

・金時人参または 人参



*作り方*

1.
金時人参を5mm程の厚さに切り、写真のように順に切っていく。

2.
顎の部分を写真のように薄切りにする。

3.
薄切りにした上の部分のみを切り、牙を作り完成。

 

最後は節分以外のお祝い事にも添えられる菊花かぶらです。
日本の国花の菊は邪気を払うと言われており、健康や長寿を願う縁起物です。節分にもぴったりではないでしょうか。

 


【レシピ】菊花かぶらの飾り切り

*材料*

・蕪



*作り方*

1.
皮を厚めに剥き、作りたい高さに合わせて上下を落とす。

2.
まな板に置き、5mm-1cm程の深さに包丁目を入れる。下まで切ってしまわないよう注意する。

3.
90度回し、同じように包丁目を入れていく。

よく研いだ包丁であれば通常通り切れるのですが、難しい場合は左手で上下を押さえて切ると2で切った薄い蕪が倒れず切りやすいです。

4.
裏返して裏から四角く切り落とします。

5.
立て塩に漬けるとしんなりし、花開きます。

 

飾り切りに使う包丁はよく研いで切れ味をよくしておくことで綺麗に仕上がります。
細かいところはペティナイフを使うのもおすすめです。私はパーリングナイフという小さめのペティナイフを愛用しています。人参は硬いので普段使っている包丁を使うなど、食材や大きさによって使い分けてください。

邪を払い福と春を呼び込み、一年健康に過ごせますように。最後になりましたが、今年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

 

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