旬の食材:鮎
連載:季節の手仕事
クラシライター:平本麻美さんより、日々の暮らしに寄り添うレシピやスタイリング、季節の手仕事などをお届けします。
昔、子供達と川で食べた鮎の塩焼きが美味しかったこと!炭火の遠赤外線効果で、皮はパリパリ、中はしっとり。自分達でつかみ取りして、炭で焼ける匂いを嗅ぎ、焼き立てをハフハフしながら食べた経験は、子供達の夏の記憶としても残っているようです。美食家の北大路魯山人も鮎の塩焼きのことを「最上」と言っていますね。
さて、今回は串打ちはしませんが、家庭でも手軽に、鮎の塩焼きを楽しんで頂きたくて、下拵えを中心に書いてみようと思います。
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酢橘、ハジカミなどと一緒に盛り付けて完成です。今回はハジカミではなく、新生姜の甘酢漬けを添えました。
秋刀魚と同様に、内臓は取らずにそのまま焼いて、その苦味もあじわいましょう。鮎の内臓にはビタミンAが豊富に含まれているそうですよ。
小ぶりな鮎は、低温の油でじっくり火を通す調理法のコンフィにすることで、骨まで柔らかく頂けます。
仕上げにバーナーでさっと炙り、胡瓜や青唐辛子で作った爽やかなソースと一緒に盛り付けました。
これから8月頃にかけて、脂がのってふっくらした鮎に成長していきます。そんな鮎を見つけたら、炊き込みご飯がおすすめですよ。
お米の上に出汁昆布を敷き、焼き鮎を並べて、水、醤油、お酒を加えます。炊き上がったら鮎を取り出して、熱いうちに骨を取り、ほぐしてご飯と混ぜ合わせましょう。
ところで、鮎の別名「香魚」「年魚」の由来をご存知ですか?その身から西瓜に似た爽やかな香りがすることから、また1年で命が尽きることからそう呼ばれています。「清流からの贈り物」とも呼ばれている鮎を、この季節に美味しく味わいたいですね。今日もご覧頂き、ありがとうございました。
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