春を待ちわびる牡丹餅。
連載:おやつのじかん
"記憶に残るお母さんのおやつ”。料理教室での経験や、子育てをされる中でのおやつ作りのアイデアやレシピなどをお届けします。
暦の上では春を迎えましたが、朝起きる頃の空はまだ薄暗い。
静まりかえった暗いリビングでストーブを焚き、だんだんと空が明るくなっていくのを見ながら家事に取りかかる。
寒いし暗いしでなかなかベッドから起き上がれないけれど、冬の朝の特別な感じは嫌いじゃない。
ここから少しずつ陽が伸びて、もう冬が終わってしまうんだな〜と思うとなんだか寂しい気持ちになったりします。
私は冬が1番好きな季節なので、まだまだ終わらないで〜という思いです。
それでも今年は噂通りの暖冬で、”冬らしい冬”はあまり感じることのないまま過ぎ去っていってしまいそうですね。
いよいよ花粉との戦いも始まり、しっかりダメージを受けながらも春が近づいているのを実感しているところです。
さて、今月のおやつのじかんでは、春の気配を感じながら牡丹餅を作りました。
春は牡丹餅、秋はおはぎ。
同じものでも季節によって呼び方が変わる日本の伝統菓子。
《あんこを使ったお菓子のこと》
✔︎ 角餅で作る苺大福。 - by.川上琴美
✔︎ こどもの日の柏餅。 - by.川上琴美
✔︎ 新春を祝う葩餅 - by.早織
春のお彼岸に食べられるのが牡丹餅ですが、この習慣は江戸時代からなんだそうです。
あずきの赤い色は邪気を払い災難から身を守ること、さらに昔は貴重な食材であったお砂糖を使って作る牡丹餅をお供えすることで、ご先祖様への感謝の気持ちを伝えるといった意味合いも込められているんだとか。
もち米とあんこやきな粉、使う材料は少なく作り方もとってもシンプル。
いつ食べても日本人でよかったな〜とほっとさせてくれるおやつです。
材料 もち米:2合
炊き上がり、ボウルに移して軽く潰します。
ラップの上に、分けたもち米よりもひと回り大きいサイズにあんこを広げ、中心にもち米をおき、ラップで包んで形を整えます。 |
松屋漆器店さんの重箱に詰めてみました。
まだまだ外は寒いですが、重箱に並んだ牡丹餅を見てるとお花見にいきたくなるような眺めです。
年度末、新年度の準備などで何かとバタバタとするシーズンでもありますが、そんなときこそ"おやつのじかん"で、ほっとできるひとときを過ごしていただけたらと思います。
来月のお彼岸にもぜひ作ってみてくださいね。
クラシライター:川上琴美の |
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