長月の暮らしごと〜月を愛でる:秋のお月見のしつらえ〜
8月が過ぎ、9月になると少しずつ秋の気配が広がってきます。
朝晩の風や空の色に、季節の移ろいを感じるようになります。
秋の夜空といえば、お月見。今年もそろそろ、月を愛でる季節です。
私には、この頃になると毎年決まって手に取る一枚の器があります。
うつわに興味を持ち始めた頃に出会った、月とうさぎが描かれた器。
この一枚があるだけで、いつもの食卓にもお月見の景色が生まれます。
私にとって、この季節を楽しむための大切なうつわです。

陶芸をしていた頃には、土からお皿を作り、そこに自分でうさぎの絵を描いたこともありました。この器たちも、毎年この季節になると食卓に登場します。
今思えば、ずいぶん前から「月」や「うさぎ」を食卓に取り入れることが好きだったようです。
✔︎ いつもの食卓に月を取り入れる

お月見というと、月見団子をお供えして、すすきを飾って……。
そんな昔ながらのしつらえも素敵ですが、わが家では特別な料理を用意しない年もあります。そんな日は、いつもの料理をちょっとだけ「まんまる」に。
丸いおにぎりや卵、里芋。コロッケもころんと丸く作って並べてみると、
それだけで食卓に小さな月がいくつも並びます。

眺めていると、なんだか気持ちまでまん丸になるような食卓です。
散歩の途中で見つけたすすきや秋の草花を少し食卓に添えるのも、この季節の楽しみのひとつ。

お月見の刺繍が入ったランチョンマットも、この頃になると出してきます。
器をひとつ替える。
料理をまんまるにしてみる。
季節の草花を飾る。
ほんの小さなことで、いつもの食卓が秋の宴へと変わります。

そして夜になったら、今度は空に浮かぶ月を。
昔の人も、こうして秋の夜空を見上げ、月を愛でていたのでしょうか。

忙しい毎日の中では、空をゆっくり眺めることさえ忘れてしまいがちです。
お気に入りの器を出して、いつもの食卓に小さな月を添えて。
そして秋の夜、ほんの少し手を止めて、空に浮かぶ月をゆっくり愛でてみませんか。
【365】玄米カイロ温冷兼用、夏も適度な冷たさ |
9月の読みもの9月の暮らしや行事を楽しむアイデアや旬の食材を味わうレシピ、10月を迎える準備にまつわる記事をお楽しみください。 |








