ハママーチのおはなし

公開日:2025.03.09
nijisuzume

連載:シチシチムジクイ 島の暮らし
西表島在住のクラシライター:nijisuzumeさん(Instagram)より、自然の移り変わりや植物のサイクルに合わせたものづくり〈シチシチムジクイ〉をお届けします。

 一足お先に春の訪れがやってきたこの島では、草木が柔らかに芽吹いています。我が家の庭でも植物達が柔らかな葉をすくすくと伸ばしています。ヨモギが芽吹き、ピタンガの花が咲き、ミントが青々と茂り、ハママーチも柔らかな葉を広げています。

✔︎ ハママーチ(琉球よもぎ)とは?また、その効能について

 ハママーチ(琉球よもぎ)というのは、沖縄を代表する薬草の一つです。以前ハママーチは肝臓の薬だよと教わったので、「肝臓にはハママーチ、腎臓にはクミスクチン」とセットにして、忘れないように頭に入れて覚えています。実際にハママーチの効能について調べてみるとやはり、肝障害の改善、血液の循環を促進する、血液を浄化し、造血作用があるとあり、古くからの言い伝えは言い得たものであるのだなぁと納得しました。

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 ハママーチとの出会いは、実は八重山そばの具としてでした。だいぶ前のことになりますが、村にそば屋(八重山そば屋)があった頃のことです。そのお店のメニューにあった「野菜そば」を頼み、そばの上に載せてある野菜炒めを食べてみると‥‥今までに食べたことのない不思議な、でも香り高い風味がしたのでした。驚いて店主のおじさんに聞いてみたところ、「ハママーチを入れてみたんだよ。もしかしたら好みが分かれるかもしれないと思ったけれど、野菜炒めにハママーチを少し入れてみたんだ。どう?」ということでした。
 そのハママーチという植物に一瞬で魅せられた私はすぐに、そのハママーチはどんな植物で、どこに生えているのか聞くと、「〇〇の海岸沿いに、いーっぱい生えてるから、見たらすぐわかるさぁ。」と笑って教えてくれました。
 そして教えてもらった海岸沿いに行ってみると、見たらすぐわかると言っていた通り、ハママーチばかりがズラーッと生い茂っていました。それを一株いただいてきて、庭の片隅に植えたのですが、その一株が大きくなり、株分けし、また大きくなり、株分けし、今も必要な分だけ生い茂ってくれています。

 クバの葉で編んだばかりのカゴを手に、庭をぐるりと一周しながらお茶にしたい植物を摘みました。摘むときには自分に問いかけをします。今どんな香りを、風味を欲しているのか。
 そんな中で選んだのは、よもぎ、ハママーチ(琉球よもぎ)、ミントを少し。フレッシュなままハーブティーを淹れると‥春の味がしました。
 少し苦味のあるハママーチやよもぎのような、こういう香りと味を身体は求めてました。

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 独特の風味とクセがあるハママーチは、実は子どもには不評です。思うにデトックス効果の高いハママーチは、体内が綺麗な子どもたちには必要のない薬草なのかもしれません。でもそれば逆を言うと、不必要なものが身体に溜まってきた大人の、春の身体にとっては必要なのかもしれません。
 摘みたての青々としたお茶を自然と身体が欲したのはきっと、春だからだったのでしょうね。

 

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