シークワーサーのおはなし
連載:シチシチムジクイ 島の暮らし
西表島在住のクラシライター:nijisuzumeさんより、自然の移り変わりや植物のサイクルに合わせたものづくり〈シチシチムジクイ〉をお届けします。
10年以上前に、種から植えて育てたシークワーサーの木。もう大人の身長を遥かに超えるほどの大きな木に成長したにも関わらず、ずっと実をつけることはなかったため、その存在さえ忘れてしまっていたのですが、ある日 草刈りをしながらふと見上げると、シークワーサーの木に、ひっそりと青い実が!もしかすると、長い間ずっと実がならないなぁと思って過ごしていましたが、濃い緑色の葉っぱに濃い緑色のシークワーサーの実、と完全なる保護色であったために、ずっと気がつかないでいただけだったのかもしれません。
沖縄ではシークワーサーは、酢やレモンの代わりとして重宝されており、魚の刺身に添えたり、サラダや和え物に用いたり、ジュースにしたり、泡盛に入れたりと、欠かすことのできない存在です。
シークワーサーの果汁は酸性であるため、バタフライピーティーにシークワーサーを加えることで、化学変化による色の変化を楽しむことができます。
青色をしたバタフライピーティーに、シークワーサーを数滴絞り入れると‥青色だったハーブティーの色が紫色に、そしてさらに混ぜるとピンク色へと変わっていく様子がとても美しいだけでなく、シークワーサーの爽やかな酸っぱさが加わってより美味しくなるため、バタフライピーティーを愉しむ時は、シークワーサーがあれば必ず絞り入れるようにしています。
そんなシークワーサーがたくさん手に入る時期に作り置きをしておくとよいのが、柚子胡椒ならぬシークワーサー胡椒です。
ちょうど島唐辛子も今の時期に最盛期を迎えていて、紅く熟した実だけでなく、黄色の実、そして青い色の実も豊富に実っています。せっかくなので、島唐辛子の青い実とシークワーサーを使い、沖縄版柚子胡椒を作るのがオススメです。
以前「島唐辛子のおはなし」にてシークワーサーと島唐辛子でつくる柚子胡椒のrecipeを紹介しています。
しばらく寝かせて馴染ませておいて、お鍋の美味しい季節になったら召し上がれ🌿
そして、クラシコサエルでも一年熟成の美味しい柚子胡椒が販売されています。こちらも柚子の香り高く、熟成されたまろやかな風味がとても美味しい柚子胡椒ですので、良かったらそちらもご覧ください。
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