島唐辛子のおはなし
連載:シチシチムジクイ 島の暮らし
西表島在住のクラシライター:nijisuzumeさんより、自然の移り変わりや植物のサイクルに合わせたものづくり〈シチシチムジクイ〉をお届けします。
最近めっきり涼しくなり(とは言っても20℃は越えているのですが)、西表島にも秋がやってきました。庭の畑の島唐辛子も高さ1メートルほどの大きさに生い茂り、一斉にたくさんの島唐辛子の実をつけてくれています。
赤くなった島唐辛子は、一つ一つ摘み取って収穫します。わずか2センチほどの小さなサイズの島唐辛子なのですが、小さいわりにビックリするような辛さなのです。ペペロンチーノに入れて辛みをつけたいような場合、1つ入れるだけで十分です。それ以上入れると激辛パスタになってしまいます。
そんな島唐辛子ですので、一度にたくさんを消費することは不可能です。なので収穫した島唐辛子は泡盛に漬け込み、コーレーグースにします。コーレーグースは、八重山そばのおともとして一般的です。
このように、いつもは赤くなった島唐辛子を収穫することが多いのですが、赤くなる前の青唐辛子を使って柚子胡椒が作れないだろうか?とふと思い、試しに作ってみることにしました。
赤く色付いて熟す手前の、でも未熟ではない青い島唐辛子を選んで収穫します。ただし、島唐辛子は青唐辛子であっても同じようにとびっきり辛いので、収穫する量は少しにします。そして、島には柚子はないので、代わりにシークワーサーを用いることにしました。
◻︎島唐辛子の青唐辛子12ケ ①島唐辛子を半分に割り、種を取り出します。 |
シークワーサーと島唐辛子で作った柚子胡椒、味見をしてみると、このままでも 既に香りも風味も良く、美味しく仕上がりました。こちらをしばらく寝かせておいて、お鍋の美味しい季節になったら頂くとしましょう。
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