ヤエヤマヤシのおはなし

2024.07.28
nijisuzume

連載:シチシチムジクイ 島の暮らし
西表島在住のクラシライター:nijisuzumeさんより、自然の移り変わりや植物のサイクルに合わせたものづくり〈シチシチムジクイ〉をお届けします。

 我が家の裏の森のようになっている場所には、数本のヤエヤマヤシが生えています。八重山諸島の固有種であるヤエヤマヤシは、数メートルもの高さがあり、その枯れ葉も2メートルほどの大きなものとなるため、片付けるのにも一苦労。落ちてくるたびに森の中に積んで置いて、自然に朽ちるのを待つばかりです。


 森の中にもヤエヤマヤシヤシの大きな葉が重なってゆくばかりで、なかなか朽ちてくれず、たまに焚き火をする時の焚き付けに利用することはあるのですが、それでも積み重なっていく一方。


 そんなヤエヤマヤシの葉鞘の部分なのですが、朽ちてしまう前のものは、表は焦茶色、裏は明るい茶色と、艶々ときれいで、水に浸すと柔らかくなのるので、この素材でカゴを編めないかな?そう思い立って試してみることにしました。


 表の部分で編むと焦茶色のカゴに、裏の部分で編むと明るい茶色のカゴに、全く違う雰囲気のカゴとなりました。


 そういえば、長いこと使っていたピンクッションが、くたびれてしまっていたので、ヤエヤマヤシのカゴでピンクッションを新調してみることにしました。
 ちょうど、庭や畑の剪定作業の時に刈り取った、月桃や福木で草木染めした、様々な色の布が手元にあったので、そちらを使うと‥


 コロンと可愛い月桃のピンク色や福木の黄色ヤエヤマヤシのかごのピンクッションが出来上がりました。

 7月に引き続き、8月にもクラシコサエルにてワークショップを行える機会に恵まれました。

 基本のかご編みの方法を学びながら、折れにくくて丈夫なヤエヤマヤシという素材を用いてかごを編み、そこにお好きな草木染の布を選んで取り付けて、自分だけのピンクッションをつくるこちらのワークショップ。
 お会いできることを楽しみにしています。

 

7月の読みもの

7月の食に関すること(レシピ付き記事も)、7月の過ごし方のアイデアや8月の準備などの記事をお楽しみください♪

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