粕汁で冬の食養生

2024.02.01
早織

連載:折々の一皿
クラシライター:早織さんより、旬を取り入れた、和の要素を感じられる自宅でのお料理やおもてなしについてお届けします。

冬の最後を締めくくる大寒というに相応しい、空気の冷たい日が続きますね。寒さが際立つ大寒ですが、この時期ならではの食文化があります。


最も親しみ深いものは寒仕込みでしょうか。お味噌やお醤油、お酒などの仕込みを寒の時期に行うことでゆっくりと発酵が進み、より深みのある味わいを楽しめると言われています。


そしてその寒仕込みで造られる日本酒の副産物、酒粕は今がまさに旬です。
お店でも様々な酒蔵の酒粕を見かけるようになってきましたね。


今回の一皿は粕汁です。


酒粕には体を温めて新陳代謝を高める効果があり、寒さの厳しい冬にぴったりな柔らかい甘みととろみが魅力のお料理です。

 

 


*材料*
(4人分)

鮭(甘口):2切れ
大根:¼本
人参:½本
里芋:2個
油揚げ:1枚
蒟蒻:½枚
長葱:少々
柚子:少々
出汁:1L
白味噌:100g
酒粕:150g
(白味噌は物により濃さが違うのでお使いのものに合わせてご調整ください)

 



*作り方*

1.
酒粕を出汁に浸し、柔らかくなるまで10分程置いておく。

2.
鮭は一口大に切り、焼き目がつくくらい焼く。

3.
大根と皮を剥いて1cm幅の銀杏切りに、人参は皮を剥いて1cm幅の半月切りに(今回は金時人参を使ったので輪切りにしています)、里芋は4等分にする。
里芋のとろみがあるため大根を面取りしていますが、里芋を入れず少し煮崩れてとろみが欲しい場合は面取りなしでそのまま入れてください。

4.
蒟蒻はスプーンで一口大にちぎる、又は包丁で切る。軽く下茹でし、水気を切る。

5.
油揚げはキッチンペーパーなどで強く挟み、表面の油を除き、1cm幅にする。

6.
鍋に3.4と出汁を入れ、強火にかけ沸騰したら火を弱め、蓋をして煮込む。野菜がある程度柔らかくなったら、油揚げを入れる。

7.
煮込んでいる間に酒粕と出汁を摺鉢で柔らかく滑らかになるまでよく摺り、鍋に濾し入れる。再び沸騰したら8分程度煮る。


8.
白味噌を溶き入れ、鮭を加え、沸騰直前で火を止める。器に盛り付け、長葱と柚子をあしらい完成。

 

 

しっかりとアルコール分を飛ばすことで、アルコールが苦手な方にも味わっていただけますが、酒粕の構造上完全には飛びません。小さいお子様や妊娠している方はご注意くださいませ。
アルコールをそのままに味わいたい方は上記作り方の白味噌を入れる時に一緒に酒粕を入れてください。


同じ作り方でも酒粕によって味わいの異なる粕汁。お好きなお酒がある方はその蔵元の酒粕で作ってみるのはいかがでしょうか。

 

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