庭に置くキエーロの箱作り〜土と風と太陽で生ごみを循環させる方法〜
連載:くらしの図工室byゆずの木アトリエ
日々のごはんを作るように、暮らしのものを作ったり、直したり。クラシライター:真鍋百萌さん(@momo12160627)より、「自然のものから暮らしのもの作り」のアイデアをお届けします。
東京から山梨塩山に居を移して、初めて迎えるお正月です。
年末は大家さんにサプライズで餅つきに呼んでいただいたり、お隣さんにこちらのお雑煮を教わったり、どんなときも山々が厳かに傍にある、いつもの年とは違う新鮮な年末を過ごしていました。
今年は塩山で一年を通して暮らせること、どんな出会いや出来事があるのか、わくわくしています。
✔︎ 農のある暮らしでは、生ごみの量が増える
去年は自宅裏で畑を始め、少しずつ収穫もあり、ご近所さんからのおすそ分けの美味しいお野菜を丸ごといただくこともあって、家族5人分の食卓のお野菜の半分が畑からの恵みになりました。
畑から収穫すると、スーパーで並んでいるきれいな姿では無く、外側の葉っぱ、皮、枝、虫食い部分と、食べられないけれど付いてくる部分が大きいことも、学びました。
農のある暮らしをするということは、いわゆる生ごみの量が都市に暮らしていた時の倍以上になる、ということなのです。
これまでは大家さんの畑にある、バケツをひっくり返したような、埋め込み式コンポストをお借りしていましたが、こちらは蓋がぴったり閉まるタイプです。
どうしても臭いがこもりやすく、また深さも高さもあるので大人でないと使いにくいのと、キッチンからすぐに行き来できる場所にもコンポストがほしいと思うようになりました。
というわけで、お節作りは夫と長女に任せて、年末の私の大仕事は、掃除でも、年賀状書きでもなく、コンポスト作りになった訳です。
目指すのは、家族みんなで楽しく無理なく使える生ごみを土の力で分解するコンポストです。

✔︎ キエーロという、生ごみを土の力で分解していく仕組み
キエーロは、松本信夫さんによって考案された、土にもともと存在する微生物の力を生かして生ごみを分解していく仕組みです。
土の上に直接置く底なしタイプと、マンションなどでも使える底のあるタイプがあります。
必要なのは、太陽の光、風が通る置き場所と、土だけです。
その名の通り、生ごみが分解されて消えてしまうので、カサが増えていくことも無く、広さを取れない住宅地の家庭から出る生ごみも自宅で処理できてしまう、画期的なものなのです。
透明の波板で、上からの太陽の光を通し、側面の三角に開いた風の通る隙間によって水分が適度に乾きます。
もちろん、キエーロで生ごみを分解した土は、堆肥のように使うこともできます。
畑の肥やしも一緒にできれば嬉しいです。
今回は、木部に塗る塗料も自然に還るものにしようと思いつき、天然の防腐剤、柿渋を塗ることにしました。
柿渋が手に入りにくい場合は、亜麻仁油や蜜蝋を使ったオイル仕上げや、市販の屋外木部用塗料などでも木材を守れます。手間や材料に合わせて、扱いやすいものを検討してみてください。
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さっきまで畑で生きていた、野菜の根や外側の葉、根菜や果物の皮、それらをごみにするのではなく、土に還してまた新しい芽を育むことは、とても自然な流れに思えます。
以前住んでいた場所で使っていたキエーロの経験では、気温の高い夏場は気持ちいいほど、あっという間に生ごみが分解されてゆきます。
逆に気温の低い冬場は微生物の活動はゆっくりになります。
生ごみを入れる場所をずらしながら、工夫して使います。
うまくいかない時があっても、土と風と太陽にお任せしておけば、時間が生ごみを土に還してくれると思います。

出来上がった、私たち家族の新しいキエーロ。
家族という単位の小さな食の周りの循環ですが、私たちには大きな出来事になりました。
循環する暮らしに向けて、ひとつずつ、心地よさを感じながら楽しみたいです。
今年も一年、どうぞよろしくお願いいたします。
#サステナブルな暮らし / #コンポスト / #キエーロ
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