大久保香織
連載:一茶一菜
クラシライター:大久保香織さん(Instagram)より、お茶が主役になるような一菜とともに、ひっそり行っているメディテーションタイムをお届けします。
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朝晩の冷え込みがぐっと深まり、木々の葉が静かに色づきはじめる11月は、果物にも深みが出てくる時期。
今回は、ベルガモットの香りをまとわせた、ちょっと特別なほうじ茶アールグレイに合わせて、柿を使ったオープンサンドのレシピをご紹介します。
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まずは、最近お気に入りのほうじ茶アールグレイから。
アールグレイといえば、紅茶にベルガモットの香りを移したブレンドですが、その“ほうじ茶版”といえるような、香ばしさと柑橘の香りが心地よく交わる一杯です。
【レシピ】ほうじ茶アールグレイ|ほうじ茶の香ばしさと、ベルガモットの香りを楽しむ
水出ししたほうじ茶に、いただきもののベルガモットの果実の皮をそっと浮かべて。 こんな風に、氷に乗せるようにして皮を乗せると、ベルガモットの爽やかな香りが広がります。
材料(2人分)
・ほうじ茶の茶葉 大さじ1 ・水 300ml ・ベルガモットの皮 少々
ベルガモットは、レモンとオレンジの中間のような爽やかでフローラルな香りをもつ柑橘。輸入食材店や自然派食品店、紅茶専門店のオンラインショップなどで購入できます。手に入らない場合は、甘みのあるオレンジにライムやレモンを少量加えると近い香りに仕上がりますが、印象は少し異なります。
作り方
1. 容器にほうじ茶と水を入れ、冷蔵庫で3〜4時間水出しする。
2. 抽出できたら茶葉を取り出し、しっかり冷やす。
3. グラスに氷を入れ注ぎ、ベルガモットの皮を少量削って浮かべる。
※ベルガモットの皮は削ってすぐに使うと香りが立ちます。
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今回の柿のオープンサンドと合わせたお茶の時間では、最近よく使っているストレートのワイングラスを使いました。
【レシピ】柿のオープンサンド|香ばしさと甘みが重なる、晩秋を楽しむ一皿
やわらかく甘みの乗った熊本の柿を、レバーパテとともにバゲットにのせて、塩味と甘さをバランスよく。
仕上げには、グライダーでふわっと削ったペコリーノ・ロマーノと、たっぷりの黒胡椒を。 口に入れると、パテのコク、柿のやさしい甘さ、チーズの塩気を感じ、味わいはしっかりしているけれど、余韻はとても静か。 少し寒くなった季節に寄り添うような前菜です。
ペコリーノ・ロマーノは、羊乳で作られる塩気の強いイタリアのハードチーズ。輸入食材店やデパ地下、オンラインショップで購入できます。見つからない場合は、粉チーズ(パルメザンなど)を使うと、やさしくまろやかな味わいに。
材料
・柿 1個 ・バゲット ½本 ・レバーパテ 1缶 ・ペコリーノ・ロマーノ 適量 ・黒胡椒 少々
作り方
1. バゲットは軽くトーストしておく。
2. レバーパテをバゲットに薄くぬる。
3. 柿は皮をむいて薄くスライスし、レバーパテの上に重ねてのせる。
4. ペコリーノ・ロマーノをグライダーでふんわり削り、全体にのせる。
5. 仕上げに黒胡椒をふる。
※ お好みでメープルシロップをかけても美味しいです。
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甘さ、苦み、香ばしさ、ほんの少しの塩気。
それぞれの輪郭を残しながら、互いにふわっと重なりあうような組み合わせ。
11月は、味覚にも感覚にも“余韻”が似合う季節。
晩秋の夜長のティータイムを、柿とほうじ茶で楽しんでみてはいかがでしょうか。
#お茶を楽しむ / #フルーツティー / #ベルガモット(11〜1月) / #柿(10〜11月)/
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連載:一茶一菜(Instagram)
中高生までほとんど水しか飲まなかった私ですが、お茶に出会い、その奥深い魅力にすっかり引き込まれました。国内外から集めたお気に入りのお茶を丁寧に淹れるのはもちろん、ティーバッグを使ったアレンジティーなど、季節を感じられるお茶の楽しみ方もご紹介しています。現在、自宅で紹介制の料理教室を開催しており、ウェルカムティーとしてお出しするお茶や、季節に合わせた料理の提案も行っています。夫と息子とともに、都内で暮らしています。