連載:くらしつづり
インスタグラムでは日々のお弁当を紹介されているクラシライター:おべんとうつづりさん(Instagram)より、ここでしか見られない「くらし」 のひとこまをお届けします。
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我が家は洋食をよく作るので、バゲットやパン・ド・カンパーニュなどのハード系のパンを常備しています。
リーンなパンを朝食やおつまみとして、それだけで食べる時には何かをのせたり、塗ったりしたくなりますが、そんな時ペーストがあると便利です。
特に野菜で作ったペーストはバターやチーズをのせるよりもヘルシーでレバーペーストのような手間を掛けずに作ることができるのでおすすめです。
今回は、夏から秋にかけての野菜を使った我が家の定番ペースト3つをご紹介します。
【レシピ】きのこのペースト|香り高くアレンジ自在
フランスのきのこのペースト、デュクセルはマッシュルームを使い、先にみじん切りにしてから煮ていきますが、今回のような繊維質の多いきのこを使う場合には、煮てからペースト状にした方が作業が楽です。 きのこのペーストは生クリームや牛乳で伸ばせば、香り高いソースやスープになります。いつも多めに作って冷凍保存しています。
材料
マッシュルーム、舞茸、ぶなしめじ、椎茸、エリンギなどのきのこ 400g にんにく 1片 アンチョビ 2切 唐辛子 少々 シェリー酒 50cc 白ワイン、マデラ酒でも 塩こしょう 適量 オリーブオイル 大さじ2〜
作り方
1. きのこは石づきや硬いところを切り取る。マッシュルームと椎茸は5mmぐらいのスライス、その他のきのこはほぐしておく。にんにくは半分に切る。
2. フライパンにオイル、にんにく、唐辛子、アンチョビを入れ火をつける。香りが出たらきのこを加えて炒める。
3. きのこがしんなりしたら、シェリーを加えて炒め煮にする。水分がなくなってきたら、塩こしょうで味を整える。
4.フードプロセッサー、またはミキサーでなめらかにする。
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【レシピ】パプリカのペースト|旨みと甘みを凝縮
マルティニーク島出身の方からディナーにお呼ばれした時、食前酒のマティーニと一緒に出してくださったのが、このパプリカのペーストのカナッペでした。お母様直伝の味とのことでしたが、料理名は調べても分かりませんでした。 味はイタリアのペペロナータに似ていますが、少し辛味があってパンが進みます。
材料
パプリカ 2個 玉ねぎ 1/4個 にんにく 1/2片 アンチョビ 4切 ケッパー 小さじ1 塩こしょう 適量 カイエンヌペッパー 少々 オリーブオイル 適量
作り方
1. パプリカは粗みじん切り、玉ねぎ、にんにく、アンチョビ、ケッパーはみじん切りにする。
2. 鍋にオイルを熱してにんにく、玉ねぎ、パプリカの順に入れて炒める。
3. アンチョビとケッパーを加えて水分が出てきたら蓋をして、弱火で蒸し煮にする。
4. パプリカが柔らかくなって、ジャムのように煮詰まったら塩こしょう、カイエンヌペッパー(ほんの少し)で味を整える。
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【レシピ】なすのペースト:キャビア・ドーベルジーヌ|なすのキャビア風
なすの種の粒々をキャビアに例えたフランスでポピュラーなペーストです。貧乏人のキャビアという別名もあります。 パンにつけるだけでなく、肉や魚のつけ合わせにしたり、ソースのようにかけたりと重宝します。
材料
なす 5本 にんにく 1片 レモン汁 大さじ1 塩こしょう 適量
作り方
1. なすはがくを切り取って、皮に2cm幅の切り目を入れる。
2. 皮に焦げ目がつき、柔らかくなるまで200℃のオーブン、または魚焼きグリルで焼く。にんにくも皮付きのまま一緒に焼く。
3. なすの切れ目に楊枝を刺し込みスライドさせて皮をはがす。
4. じくを切り取り、包丁で刻んでペースト状にする。にんにくも同様にして混ぜる。レモン汁、塩こしょうで味を整える。
メモ
なすのペーストは中東の国々でもよく食べられています。 ドバイやアブダビを訪れたときには朝食のビュッフェにいつも並んでいました。 刻んだ野菜が添えられているもの、胡麻のペーストやヨーグルトが混ぜてあるものといろいろありますが、いずれもオリーブオイルがたっぷりと掛かっています。 キャビア・ドーベルジーヌにスパイスと白胡麻のペーストを加えると近いものを作ることができます。 旅先で食べた味を再現するのも楽しいものです。
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今回ご紹介したペーストはどれも簡単でアレンジのきくものばかりなので、お試しいただければ嬉しいです。
#きのこ(9〜10月)/ #パプリカ(6〜9月)/ #茄子:なす(6〜10月)

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連載:くらしつづり(Instagram)
食いしん坊が高じて、コルドン・ブルーとリッツ・エスコフィエでフランス料理を学び、JSA認定シニアソムリエも取得。数年前まで自宅でフランス家庭料理の教室を行っていました。