小さな手仕事でいつもの服を特別に



連載:ファブリック考
布製品のオーダーメイドブランドmitsuamiを持つクラシライター:kaeさん(Instagram)より、季節の生地、世界の手芸事情や、身近な布切れの活用法などをお届けします。
理想の服を作る前編・後編では、手持ちの服から型紙を起こして、いいとこ取りのワンピースを作りました。

完成してみると、着心地、シルエットは理想通り。でも、なんだかちょっと物足りなさを覚えたので、今回は既製品のお洋服にも使える、「小さな手仕事」で、いつものお洋服を特別なものにするアイデアをご紹介します。
✔︎ いつもの服を特別にするアイデア1|手刺繍のタグ

たとえ見えない部分でも、手作りのお洋服にタグがつくとシャキッとする気がします。
裏表/前後が一目でわかるように、また、子どもの服ならば名前をつけたりするためにも、既製品の折タグを使うことも多いです。

∟ストックしている折タグ。
お洋服だけでなく巾着などの小物にも。
さりげなく完成度を上げてくれるアイテムです。
今回は、理想を叶えた特別なお洋服の完成に合わせて、タグも手作りします。
なんのためという意味は特にないのですが、おまじないのようなもの。
お洋服に合わせて、好きな色、大きさ、形に。今回は5cmの四角に仕上げます。

刺繍したい絵の下書きをします。
白い芯のシャープペンシル型のチャコペンは、細い線が描けて刺繍の下絵に重宝します。

下絵を元に刺繍していきます。きっちり正確に、というよりはラフに手刺繍らしさを大切にしたい気分。

刺繍が完成したら、背中側の見返しに手縫いで縫い付けていきます。

完成

子供の頃から顔のある天体モチーフが好きなので、微笑む星の刺繍をしました。
Tシャツやシャツの胸や袖などの着ていても見える部分に縫い付けるのもいいと思います。
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✔︎ いつもの服を特別にするアイデア2|ビーズを縫い付ける

首元がキラキラするとネックレスみたいで可愛いかな?と思い、銀色のビーズを縫い付けてみることにしました。
ビーズを縫い付ける時は、糸穴が小さくてスリムなビーズ刺繍用の針を使います。

∟左から、ビーズ刺繍針、フランス刺繍針、リボン刺繍針。
用途によって使い分けます。
開きの中心から裏地との縫い目の際に縫い付けていきます。

このビーズ、購入したときは、粒のサイズが揃っていなくて使いづらいなぁと思っていたのですが、こうやって使うと、揃わない粒のちぐはぐなリズムがしっくりくるような気がします。

背中側にもぐるっと一周縫い終わりました。

さりげないですが、手の込んだお洋服の気配が漂って、気に入っています。
この手仕事、パソコン作業の休憩がてら取り組んだら、頭がスッキリしてすごくリフレッシュしました。ひたすら手を動かす単純作業に没頭する時間もなかなかいいな、と再確認。
いつものお洋服が物足りなく感じたとき、ちょっとひと手間をかけて「小さな手仕事」を試してみてください。
#服を作る / #服のアレンジ
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