キッチンには麻を


連載:ファブリック考
布製品のオーダーメイドブランドmitsuamiを持つクラシライター:kaeさんより、季節の生地、世界の手芸事情や、身近な布切れの活用法などをお届けします。
突然ですがみなさん、キッチンファブリック(キッチンクロスやエプロンなど)にはどんな素材のものをつかっていますか?やはりコットン製のものをお使いの方が多いでしょうか?
私はキッチンには断然 麻 推し!今日は、麻をお勧めする理由と、麻の扱い方をお伝えします。
通気性がよく涼しげなイメージの麻は、夏の季語でもありますね。
人類が最も古くから使用していた繊維であると言われており、エジプトのミイラを包んでいた布も亜麻織物だったのだとか。
∟色柄が好みのものや、
端切れでリーズナブルな価格の麻生地を見つけると、
何枚あっても嬉しいキッチンクロスに仕立てます。
サイズは使いやすくてお気に入りの
60×45cm。
麻と聞くと、シワになりやすいからちょっと…と敬遠される方もいらっしゃるようですが、麻は抗菌性が高く、雑菌を繁殖させづらいうえ、天然の「吸水速乾素材」の異名を持っています。
手を拭くにもお皿を拭くにも、まさにキッチンファブリックにもってこいの素材です。
そういわれても…やっぱり気になるシワについて。
確かに麻は、一度シワになるとアイロンでも直すことは難しいですが、洗濯後、干すときにちょっとしたポイントを抑えるだけで、アイロンなしでも気にならないくらいにシワを防ぎ、ふわふわに乾かすことができます。
・洗濯後すぐに干す(可能ならば脱水時間を短くする)
・干す際はバタバタと勢いよくはたいてシワを伸ばす
この2つを意識するだけで、シワはほとんど気にならなくなります。
間違っても乾燥機には入れないでくださいね、もう文字通り…シワクチャになります(笑)
乾燥機を使わずとも速乾素材だけあって、部屋干しでもわりとすぐに乾きますし、正しく干せば嫌な生乾き臭がすることもありません。
洗濯後、バタバタと勢いよくはたいたあと、キッチンクロスとエプロンを、縦半分に折って吊るします。
乾いたキッチンクロスがこちら。
もちろんアイロンを使ってピシッとさせたものには劣りますが、キッチンで布巾として使うには問題のない範囲。
エプロンの乾き上がりはこんな感じ。
もちろんアイロンをした方がピシッとしてきもちいいのですが、普段使いにはじゅうぶんです。
来客の予定など、アイロンをかけてしっかりシワを取りたい場合には、洗濯後、完全に乾かさず、半乾きの状態でアイロンをかけると綺麗になります。
コットンよりややお値段のはる麻素材のアイテムですが、丈夫で長持ちしますよ。
ぜひ、キッチンに取り入れてみてくださいね。
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