イカの墨煮
連載:くらしつづり
インスタグラムでは日々のお弁当を紹介されているクラシライター:おべんとうつづりさんより、ここでしか見られない「くらし」 のひとこまをお届けします。
冬の終わりから春先にかけて、出会うことを楽しみにしている食材のひとつがスミイカ(コウイカ)です。
東京のスーパーではあまり見かけることがありませんが、品数豊富な鮮魚店やデパ地下などでは時々墨にまみれた姿で売られています。
スミイカ(コウイカ)は柔らかく甘みがありお刺身にすると格別ですが、私のお目当てはその名にも付く墨の方です。
スルメイカやヤリイカなどの筒状のイカに比べると倍量以上のねっとりと濃厚で風味豊かな墨を蓄えています。
この墨と産卵前の大きく肉厚になったスミイカを香味野菜のベースとトマトで煮た墨煮は食べ応えがあり、この季節ならではの楽しみなのです。
スペイン風なのか、イタリア風なのか、長年あれこれ試しているうちに我流になってしまったレシピですが、ご紹介したいと思います。
スミイカ(コウイカ) 2〜3杯 1kg
脚を頭の方に持ち上げながら、ハサミなどを使って内臓を剥がし取る。 内臓から墨袋と肝だけを取り出す。白ワイン大さじ1をふりかけ潰して、粗めのザルで濾す。 脚の部分は目とくちばし、その周りの固いところを取り除く。吸盤と先端部分もハサミで切り取る。
トマトを加えて酸味を飛ばすように炒めて、水とイカ墨と肝、ローリエを入れて20〜30分ほど煮込む。 塩こしょうで味を整える。 |
この墨煮は野菜によってとろみがつくのでディップのようにパンにのせたり、ご飯にかけても美味しいです。写真は春にんじんをたっぷり入れたピラフを添えたもの。
パスタに和える時には、お好みで唐辛子を加えても。
リゾットやパエリアにもアレンジできます。
スミイカを見つけたら、ぜひお試しになってみてくださいね。
3月の読みもの3月の食に関すること(レシピ付き記事も)、3月の過ごし方のアイデアや4月の準備などの記事をお楽しみください♪ |