入園入学グッズを手作りしてみませんか〜前編〜
連載:ファブリック考
布製品のオーダーメイドブランドmitsuamiを持つクラシライター:kaeさんより、季節の生地、世界の手芸事情や、身近な布切れの活用法などをお届けします。
3月に入り、お子様の入園入学を控えたご家庭ではそろそろ新生活にも目を向ける時期になってきましたね。準備のほどはいかがですか?
2年ほど前までは、入園入学グッズなどの仕立て屋さんmitsuamiを運営していたので(現在は海外在住のため長期休業中)、毎年この時期は毎日朝から晩までミシンと向き合う繁忙期。その忙しさを懐かしく思うこの頃です。
お客様からのオーダーをお伺いしていると、
・なかなかお気に入りが見つからない
・学校からの指定が細かくて市販のものでは対応できない
・お子様の成長に合わせて使いやすいものにしたい
etc.
親御さんの愛情たっぷりのこだわりが伝わってきます。
自分で作ってみたいと思っていらっしゃる親御さんも少なくないようで、ミシンや道具選びのご相談を受けることもありました。
グッズを同じ柄で揃えてあげると、小さなお子様でも自分のものだとわかりやすく、愛着も湧きます。
兄弟姉妹のいるご家庭では、どれが誰のものか一目で判別できるのもいいですよね。
定番の入園入学グッズといえば
①お手提げバッグ
②上履き入れ
③お着替え袋
④巾着袋(給食袋、コップ袋など)
⑤お弁当袋
⑥ランチョンマット
…など
学校によって、アイテムもサイズも様々です。
全部作るのは難しくても、巾着だけ、お手提げだけ、など一部だけでもチャレンジしてみませんか?
今年は自分で手作りしてみたい!という方へ、初めての方でも迷わない、入園入学グッズ向けのおすすめ資材をご紹介します。
各アイテムによって、薄い生地がよいもの、ある程度生地の厚みがあったほうがよいもの、また表地のみの1枚で仕立てられるものと、裏地をつけてしっかりさせたほうがよいものなどがあります。
【表地】【裏地】【副資材】の3つに分けてご紹介します。
オススメ度を表す★は5点満点、
取り扱いショップはわたしも利用していたことのあるおすすめのonline shopと、実店舗のある手芸店をそれぞれピックアップしました。お買い物の参考にしてみてください。
【表地】
巾着袋、ナフキン、裏地を伴ったお手提げや上履き入れなど
巾着袋は生地が厚いと開け閉めがたいへんなので、薄手の生地がおすすめ。また、ナフキンなどの毎日お洗濯をするランチグッズも、薄い生地のほうが早く乾いて使いやすいです。
①LIBERTY fabrics
《★★★》
・online shop;MERCI
・手芸店;マーノクレアール(オカダヤ)
私の連載にもたびたび登場するLIBERTY。
品質は抜群、縫いやすく、柄が豊富でお気に入りのものがきっと見つかると思います。女の子向けの柄の方が多いです。リネンやラミネートなどもありますが、コットン100%で扱いやすいタナローンを選ぶと◎
1mあたり3650円と高価なのと、生地が薄めなので初めての方には★-2 (でも縫いモチベーションを上げてくれることは確かです✔️)
②USA cotton print
《★★★★》
なんと言ってもカラフルな色使いや個性的な柄が目をひくUSA cotton*。
メーカーによりますが、薄すぎず程よい生地の厚みのものが多いです。
実店舗での取り扱いが少ないので、実際に手に取ってみて買いたいという方には★-1
*アメリカでキルト用に販売されているコットン生地の総称。様々なメーカーがあり、イギリスやオーストラリアなど、アメリカ産以外のものもあります。
【裏地】
手提げバッグ、上履き入れ、お着替え袋など
カバンを引きずって歩いてしまうような小さいお子様や、小学生(特に)男の子には強度があると安心です。また、バッグ類はある程度厚みがある方が物の出し入れがしやすく使いやすいです。
①11号帆布
《★★★★★》
帆布(キャンバス)は、◯号の部分が生地の厚みを表していて、数字が大きくなるほど薄くなります。
11号は家庭用ミシンでも縫える厚みでありながら強度もありおすすめ。実店舗よりもネットショップの方がカラーバリエーションが多い印象です。
裏地におすすめとしていますが、表地として使うとキャンバストートのような仕上がりになります。シンプルな無地で作りたいなら◎
②キルティング
《★★★★》
・online shop;MERCI
・手芸店;check and stripe
薄手の生地の間に中綿が縫い付けられている生地。
格子模様のミシン刺繍で縫い付けられているのが一般的ですが、最近ではストライプ刺繍の韓国のヌビキルトも人気ですし、無地にハート柄の刺繍が施されているものもあり、バリエーション豊かです。リバティのキルティングもありますよ◎
裏地としてご紹介していますが、こちらも表地として一枚で仕立てることも可能*です。
*通常は生地+中綿+生地のものが多いですが、中には生地+中綿のみで裏地がついていない場合もあります。一枚仕立てで仕上げる場合は要確認です。
【副資材】
生地だけに注目しがちですが、巾着のヒモやバッグの持ち手など、細々した資材も必要です◎ ミシン糸もお忘れなく✔️
・online shop;生地のマルイシ
・手芸店;マーノクレアール(オカダヤ)
巾着のヒモや、紐の先につけるループエンド、お手提げバッグやお着替え袋などの持ち手にアクリルテープ、上履き入れの口にDカンを使ったりします。
買い忘れがちなミシン糸も一緒に買いましょう。ミシン糸の太さや色を、一緒に購入する生地に合わせて選んでくれるサービスもあります。
多くの手芸店さんでは、スタッフさんが相談にのってくださいます。作りたいアイテムを伝えると、必要な用尺や資材を教えてもらえるので、困った時は活用してみるといいかもしれません。
掲載したショップの在庫状況などは変動することもあります。リンク先がお品切れなどの場合はごめんなさい。最新の在庫状況などはお店に問い合わせてみてくださいね。
mitsuamiのインスタグラムでは、これまでオーダーで制作した作品を掲載しています。生地の組み合わせやサイズ感など、よかったら参考にしてみてください。
(個人での利用に限ります。お客様からのオーダーでお伺いした大切なデザインですので、商用目的での模倣等はお控えいただけると嬉しいです。)
次回、後編ではチャレンジしやすい巾着袋の作り方をご紹介します。
3月の読みもの3月の食に関すること(レシピ付き記事も)、3月の過ごし方のアイデアや4月の準備などの記事をお楽しみください♪ |