木製品のお手入れ|ポイントを押さえて、簡単にお手入れ
連載:季節と暮らす12か月の飾らない飾り
家が大好きなクラシライター:なこさんの、季節のお飾りと暮らしの雑記をお届けします。
天然の優しい雰囲気で暮らしを豊かにしてくれる木製品。
そんな木製品をていねいに長く使うために、わが家でしている木製品のお手入れのことをまとめてみました。
(かご製品のお手入れのことも書いています)
今回は木製品の中でもオイル仕上げもしくは無塗装の「無垢材」に適したお手入れ方法のご紹介です。
無塗装のブックエンド「本の家」
《メモ》(読み飛ばしていただいても◎) 木製品をお手入れする上で、簡単に木製品の素材や仕上げの種類について知っていると良いかも。 木製品の素材は天然素材である「無垢材」と、人工素材である「突板」の2種に分けられます。 |
方法、と言っても、難しいことはなく、①木製品の汚れを取り除いた後に、②オイルもしくはワックスを塗り込み、③じゅうぶんに乾かす、基本の工程は3つだけなので簡単ですよ。
①汚れを取り除く
構造がフラットな木製品なら固く絞ったふきんなどで表面の汚れを取り除きます。
でこぼこしている木製品にわたしがよく使うのは洋服ブラシです。
(木製品に限らず、かご製品の埃取りなどにも重宝します。)
溝などの細かい部分の汚れがさっと払えて便利
②オイルもしくはワックスを塗り込む
ひと言で言えば「オイルもしくはワックスを塗り込む」 それだけなのですが、わたしが木製品のお手入れの時に悩んだのがどのオイルやワックスを使うか?でした。
これはけっこう沼で、調べてみるといろんな意見や製品があり。
いろいろ見てわたしが思ったのは「木製品に自然な艶が出て、製品として使いにくくない仕上がりになる、手に入れやすく管理しやすいオイル/ワックスであればなんでも良いじゃない」ということでした笑
結果としては、わたしは
✔︎ 口に入れる木製品は“オリーブオイル”
✔︎ それ以外は“蜜蝋ワックス”
で落ち着いていてます。
✔︎ 口に入れる木製品は“オリーブオイル”
口に入れる食器類などのキッチン周りの木製品のお手入れは食用のオイルか、食品衛生法で認可された塗料で。
わたしがオリーブオイルを使っているのは、わが家にはそれ以外のお手入れに最適な油を常備していないから。
アマニ油、エゴマ油、ヒマワリ油などが自宅にあれば、オリーブオイルよりも乾きやすい種類のオイルなのでおすすめです。
(クルミ油も乾きやすいようですが、ナッツアレルギーのある方には不向きかと。)
お手入れ前(左)とお手入れ直後(右)
✔︎ それ以外は“蜜蝋ワックス”
ミツバチの巣に残っている蜜蝋と、植物油を混ぜて作られた天然のワックス。
半固形タイプでお手入れ初心者でも扱いやすいため取り扱い店舗も多く入手が容易で、無垢材の自然な風合いを維持できるメリットがあります。
デメリットとしては、化学薬品と比べて塗膜が剥がれやすいのでこまめなお手入れが必要なこと、防腐剤が入っていない分カビの心配があること、匂い、などです。
注意点は1歳未満の赤ちゃんが万が一口に入れるとボツリヌス症の危険性があること。(不安な場合はメーカーに問い合わせを)
…ごちゃごちゃ書いてボリューミーになりましたが!
塗るワックスが決まれば、あとはウエスにオイル/ワックスを少量取り、薄く塗り伸ばすだけです。
ポイントは木目に沿ってしっかり塗り込むこと。
木が水分を通す管「導管」に塗り込み、水分の吸収による木の変形を防ぎます。
⚠️ 塗り込みに使用したウエスは丸めたり重ねたりしない
熱のこもる場所に捨てたり保管したりすると、自然発火の恐れが。
使用後は充分水で濡らして処分を。
③じゅうぶんに乾かす
まんべんなく塗って馴染ませたら、乾いたウエスで乾拭きし、半日〜1日乾燥させます。
その後、必要であれば軽く乾拭きをして完成です。
数日経つと、より自然な風合いに。
大切な木製品に触れたとき、かさかさしていると感じたら。
良いものを長く、自然な風合いで使い続けるために、お手入れの時間を作るのはいかがでしょうか。