旬の食材:山菜 赤みず
連載:季節の手仕事
クラシライター:平本麻美さんより、日々の暮らしに寄り添うレシピやスタイリング、季節の手仕事などをお届けします。
山菜が大好きな私。
山菜料理が食卓に並ぶと
ぐっと季節感が高まり会話もはずみます。
その独特の苦味やクセ、風味や香りに惹かれるのですが
山菜の中には味にクセがないものもあるんです。
赤みずをご存知でしょうか。
採取できる時期は5月~10月と長く
山菜としては珍しいですね。
水のある場所で育ち
根元の方が赤くなっているので赤みずと呼ばれています。
特別な灰汁抜きは不要で
味にクセがないので色々な料理に使えますよ。
では、下拵えをしていきましょう。
薄皮をむきます。
葉の付け根から根元の方へ引くようにむいていきます。
根元の方からも包丁で引っ掛けるようにしてむくと
取り残しを防げるかと思います。
茎と葉と薄皮に分けられました。
茎を洗い、鍋に塩を入れお湯を沸かします。
赤みずはお湯に入れるとパーっと色が変わります。
これが茹で上がりのサイン!
茹で上がったらすぐに冷水に浸し、色止めをしましょう。
こんなに色鮮やかな黄緑色になりました。
適当な大きさに切っておひたしにします。
この日、魚屋さんに出向くと
キラキラと青光りしている飛魚に目が留まりました。
「綺麗な飛魚ですね〜!」と言う私に
「今が旬だよ!」
「生姜醤油で食べたら美味しいよ!」と
魚屋のお兄さんがおすすめしてくれたので
三枚おろしにしてもらい、持ち帰りました。
会話をしながら、その日の魚が選べる魚屋さんでの買い物は楽しいですね。
飛魚のなめろうを作って
赤みずのおひたしを混ぜ込むことにしました。
旬の野菜×旬の魚🎶
皮をひき、半身の中ほどあたりにある小骨を
背側と腹側に切り分けて取り除き、包丁で叩きます。
味噌、生姜のすりおろし、刻み大葉、赤みずのおひたしを加えたら
軽く叩くように混ぜ合わせます。
仕上げに針生姜をのせました。
食べる直前にお好みでお醤油をちょろっと。
淡白でむっちりした飛魚に
シャキシャキっとした赤みずが良いアクセントになりました。
鯵でも美味しく出来ます。
ちなみに、赤みずの根元の方(赤い部分)は
独特の粘りがあります。
その部分だけを別茹でにして粘りを楽しむのもよいですね。
先の方の細くて不揃いな茎は
細かく刻み塩をしておきました。
焼鮭と一緒にご飯に混ぜておにぎりに。
葉は捨てられてしまうことが多いようですが
クセがなく、そのまま千切って使えるので
私はいつも炒め物に加えています。
今回は鶏むね肉の中華餡かけに。
赤みずはビタミンCが桁違いに多く含まれており
熱を加えても壊れないという特徴を持っています。
紫外線量が増えるこの季節に嬉しい食材ですね。
赤みずを見つけたら
是非、手に取ってみてください。