お弁当の基本のキ~自然の素材で仕切るお弁当~
連載:旬を楽しむお弁当
クラシライター:tomeさんより、旬のものをおいしく、楽しく、簡単に作れるようなお弁当のレシピや漢方の視点をお届けします。
春のうららかさから季節はめぐり、緑がまぶしい季節へ。
つつじや菖蒲の彩りも気分を晴れやかにしてくれて、
爽やかな風の中で食べるお弁当は何よりのごちそうに。
さて、クラシコサエルの5月6月の合言葉は #わが家の夏支度 ですが
お弁当作りでもぜひ夏支度を。
気温が上がるとお弁当が傷みやすくなるため、今回は
おかずをしっかり仕切ることで傷みにくいお弁当についてお伝えしていきます。
夏のお弁当作りで大活躍するのがこちら。
「笹の葉」と「経木」です。
抗菌、防腐作用があり古くから食品の保存に使われています。
涼しい季節は、サラダ菜やレタスなどの葉ものをお弁当の仕切りにすることも多いのですが、
雑菌の繁殖しやすい時期には避けたいところ。
なぜ夏のお弁当が傷みやすいかというと、食材の水分が雑菌を繁殖させるためです。
ひとつのおかずが傷むと、そこからどんどん劣化が始まるため、おかず同士を仕切る必要があります。
笹の葉や経木は自然の抗菌シート。
お弁当箱の底に敷いておくとごはんがくっつかず、
食材の水分を適度に調整してくれ、消臭効果もあるので匂い移りを防ぐなどメリットがたくさんあります。
笹はこのように丸めるとおかずカップの代わりにも使えます。
真空パックのものが多いので洗ってよく拭き、残ったものは1枚ずつラップなどで密封保存します。
(乾燥しやすいので密封し冷凍すると長持ちします)
経木は松の木などを薄く削ったもので、はさみで小さく切ると、おかずの仕切りに大活躍。
ほんのり木の香りも移って、おひつでごはんをいただいている気分を味わえますよ◎
どちらも製菓材料店やくらしの道具を扱うお店で購入できます。
(参考:笹の葉10枚で300円前後/経木30枚で550円前後)
上:桜えびの混ぜ込みおむすび
下:麦ごはんに梅干し、生姜焼き、スナップエンドウのだし浸し、グリルビーツ
ゆでたまご、五目ひじき
おにぎりの下に敷くと見た目も素敵に。
笹は折り曲げることができるのでごはんの下に敷いて折り畳み、おかずとの仕切りにし、
経木は小さく切ってひじきとゆでたまごの間に。
また、梅干しと紫蘇は防腐効果もあるのでおススメです。
汁気のあるものは必ず汁を切り、熱いものはしっかり冷ましてから詰めると、
水蒸気を発生させず安心です。
おにぎりも素手ではなくラップごしに握ると安心。
3回にわたりお話したお弁当の基本シリーズ、いかがでしたか?
ポイントを押さえて、お弁当作りを楽しく続けていきましょう!
【今日の旬食材】生姜
そろそろ新生姜が出回る季節。薬膳では5月は「肝風」が吹くと言われ、肝臓が弱りやすく体のあちこちに強い風が吹いたような不調が起きやすいと言われています。生姜には解毒作用があるので積極的に取り入れましょう。
今回は生姜焼き、五目ひじきにも使用しました^^