冬のご褒美、人参葉ソースのレシピ〜わたしらしくゆるやかに続けるヴィーガンの食卓〜
ヴィーガンの食事や暮らしにまつわるあれこれ、そして私が日々どんなものを食べているのか——そんな日常をこのコラムではご紹介していきます。
✔︎ ヴィーガンの暮らしと私のルール
気づけば、ヴィーガンの暮らしを始めてもう20年近くになりました。
「普段、何を食べているのですか?」
これは、よくいただく質問のひとつです。
ヴィーガンという言葉自体は随分と浸透してきましたが、食生活を含む私生活は、まだどこか“謎めいている”と感じる方も多いようです。
その理由のひとつに、ヴィーガンのルールには実は明確な正解がない、という点があります。
動物性の食品を摂らない、という基本はあるものの、蜂蜜をどう捉えるか、鰹出汁はどうか——その線引きは人それぞれ。
食事だけでなく、シルクやウールの洋服を避けたり、革製品を持たないなど、ライフスタイル全体にこだわりを持つ方もいます。
宗教や活動家といった特別な立場でない限り、多くの人が自分なりの意図と心地よさを大切にしながら、独自のルールをつくっているのです。

では、私はどうかというと……
長く続ける中で、そのルールはゆるやかに変化してきました。
とくに大きかったのは、外食の際は“ヴィーガンのルールをいったん外す”ことにした点です。
ヴィーガンを頑なに貫くことよりも、大切な人と素敵なお店で楽しい時間を過ごすこと。
そのほうが今の私にとって、ずっと豊かな選択だと気づいたのです。
とはいえ、外食はあくまで特別な機会。
日常では、野菜と穀物を中心にシンプルな食事を続けています。
そして何より大切にしているのは、「いまの自分は、何を食べたいのか?」と常に問いかけること。
その声に丁寧に耳を傾ける習慣は、食事だけでなく、暮らしや心のあり方にも静かに影響を及ぼしてくれます。
この“自分に聞く”という習慣については、また改めてお話しできればと思いますが、今日はそんな日々の中で、ある日の食材との出合いと、いまの自分が欲していた味わいが重なって生まれた一品をご紹介します。
✔︎ 小さなご褒美、旬の冬野菜との出合いで季節を楽しむ
食材の買い物には、地元の直売所を利用することが多いのですが、冬野菜が豊富に並び始めるこの季節は、毎回ワクワクします。
なかでも、冬の始まりにしか出合えない“葉つき人参”は小さなご褒美のような存在。手に入った日は、人参葉をソースにして保存するのが毎年の楽しみです。
もし人参葉が手に入りにくい場合は、春菊でも同じように作れます。
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✔︎ 日々の食卓で楽しむアイデア

この日は、冷蔵庫にあった食材を蒸し煮して、人参葉ソースで和えました。
具材はカリフラワー、長芋、舞茸です。
ジェノベーゼソースのようにパスタに和えても美味しく、粉吹き芋に絡めるのもおすすめ。

人参葉ソースを豆乳で緩めて人参葉のパスタソースを作り、そこに茹でたパスタとアボカドを和えると、あっという間にアボカドとグリーンソースのパスタができあがります。
さっと作って食べたいという時におすすめです。
#人参:にんじん(春夏4月〜7月、秋冬10月〜3月)
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