連載:くらしつづり
インスタグラムでは日々のお弁当を紹介されているクラシライター:おべんとうつづりさん(Instagram)より、ここでしか見られない「くらし」 のひとこまをお届けします。
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8月の終わり、暦の上では秋を迎えているとはいえ、まだまだ残暑が厳しい日が続き、夏の疲れがでてくる時期でもあります。
こんな時には、野菜たっぷりで栄養バランスが良く、スパイスの香りが食欲を誘う煮込み料理、クスクスはいかがでしょうか?
クスクスはお肉とお野菜を煮込んだシチューのようなお料理で、スムールという小さな粒状のパスタと一緒にいただきます。
私が初めてクスクスを食べたのはフランスのビストロでしたが、もともとはモロッコやチュニジア、アルジェリアなどの北アフリカ諸国の代表的なお料理であり、そこからフランスに伝わり定着しました。ビストロやお惣菜屋さんなどでは定番のメニューです。
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スムールはデュラムセモリナ粉を水で湿らせながら細かい粒状に丸め、ふるいにかけて大きさを揃えたものです。主にクスクス料理に使われることから、スムールではなくクスクスという名前で売られていることも多いです。市販のものは加熱して乾燥させてあるので熱湯でもどせば食べることができますが、蒸し器などで再加熱するとふわふわになり、さらに美味しくいただけます。
現地の方はレシピのスパイス以外にも、ターメリックやシナモン、パプリカ、シナモン、カイエンヌペッパー、クローブなど複数のスパイスを使います。フランスではクスクスのために調合されたミックススパイスも売られていました。
スパイスをたくさん使う料理というと、辛いというイメージがあるかもしれませんが、クスクス自体は辛味の強いお料理ではなく、むしろ食材そのものの味を活かした優しい味付けのものが主流です。
そしてアクセントとしてアリッサという辛味調味料が添えられます。アリッサは唐辛子とスパイス、にんにくなどをペースト状にしたチュニジア発祥の調味料で北アフリカの国々でよく使われています。日本ではチューブや瓶入りのものが売られています。
今回は低カロリーでその美容効果も注目されているラム肉を使ったクスクスをご紹介します。
【レシピ】仔羊のクスクス|ラム肉と野菜たっぷり本格スパイス煮込み
材料(4人分)
ラムチョップ(骨付き仔羊ロース肉)8本 茄子 2本 ズッキーニ 1本 パプリカ 1個 (その他、にんじん、かぶ、いんげん、かぼちゃなどお好みのお野菜) 茹でひよこ豆 1カップ トマト 2個 熟したもの 玉ねぎ 1個 にんにく 1片 白ワイン 50ml 水 3カップ〜 クミンシードパウダー 小さじ1 コリアンダーシードパウダー 小さじ1 塩 こしょう 適量 スムール(クスクス) 300g 熱湯 3カップ オリーブオイル 大さじ1 塩 小さじ½
作り方
1. ラムチョップは余分な脂身を取り除く。(脂身が多いと独特の香りが強くなります。) 茄子とズッキーニは1.5cm幅の輪切り、パプリカは縦2cm幅に切る。 トマトは粗みじん切り、玉ねぎは薄切り、にんにくはみじん切りにする。
2. 底の広い鍋にオイルを入れ、野菜を焦げ目がつくまで焼き取り出す。 軽く塩こしょうを振ったラム肉も焼き色をつけて取り出す。どちらも完全に火が通らなくて良い。
3. 同じ鍋に玉ねぎを入れてよく炒める。玉ねぎがしんなりして色がついたらにんにくとスパイスを入れて炒める。良い香りがしてきたらトマトを入れて炒め、濃度が出てきたら白ワインを加える。アルコール分が飛んだら水を加え、肉をもどして沸騰したら弱火にして15〜20分煮込む。途中であくを取り除く。
4. 煮込んでいる間、ボールにスムールを入れてオリーブオイルを加えよく混ぜる。パラパラになったら塩と熱湯を加えてかき混ぜて水分を行き渡らせる。ラップを被せて5分蒸らす。
5. 仔羊が柔らかくなったら、野菜を加えて10分煮込む。
6. その間、鍋の上に蒸し器や蒸篭をのせ、中にふきんを敷いてスムールを広げ10分ほど蒸す。蒸し上がりにお好みでバターをひとかけ加えても。
7. お皿に煮込みとスムールを盛り付け、アリッサを添える。
メモ
フランスではスムールをサラダ仕立てにしたタブーレというお惣菜もとてもポピュラーです。
またスムールをラタトゥイユと一緒にいただくのもおすすめです。
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ご覧いただきありがとうございました。
#仔羊 / #ラム肉 / #茄子:なす(6〜10月)/ #パプリカ(6〜9月)/ #ズッキーニ(5〜9月)/ #トマト(6〜8月)

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連載:くらしつづり(Instagram)
食いしん坊が高じて、コルドン・ブルーとリッツ・エスコフィエでフランス料理を学び、JSA認定シニアソムリエも取得。数年前まで自宅でフランス家庭料理の教室を行っていました。