器を使う時間を愉しむ

私の台所時間は道具によって支えられています。使いやすい道具たちが相棒となってくれる安心感が道具を使う時間を楽しみにしてくれます。
器に関しても同じだなと感じることがあります。どのお皿に盛りつけようか、料理する者が自分の好み優先で選べる自由を楽しみに料理をしている感覚です。大きさ、材質、柄など様々な器がある中で、私がいつも意識している「プレート」「小鉢やボウル」「大皿」の3種類の使い分けについてお話ししようと思います。
✔︎ 「プレート」を使った盛り付けスタイル
家族それぞれの器におかずを盛り付けてテーブルに並べるスタイルです。わが家はこのプレートスタイルが多いです。多めに作りおいた総菜をメインの魚や肉の横に添えて出します。

時間がない朝にはこのプレートスタイルがとても効果的。家族五人分のプレートと味噌汁碗を洗うだけでいいので気持ちがとても楽なんです。
仕事や部活、習い事で家族の食べる時間帯が合わないときには、プレートにしておけば温め直しやすく一回で終わらない洗い物に関しても器の数が少ないのでやっぱり楽だと感じます。
また、子どもたちが自分から進んでは口にしないけれど、母としては食べてもらいたい野菜が入っている料理はプレートに乗せているだけで食べてくれます。自分の皿に乗っているものは食べ切ろうと意識できるのはプレートならではかもしれませんね。
わが家にはオーバルと八角の2種類の皿があるので気分によって変化をつけながら楽しんでいます。昔訪れたペンションでは朝食がオーバル皿で提供していたことが印象的で、そのときのわくわく感を思い出しながら作業しています。
✔︎ 「小鉢やボウル」を活かした小分けスタイル
肉じゃがや大根の煮物のように汁気が料理の場合は、小鉢やボウルが活躍。手のひらサイズの器は子どもたちも持ちやすいので自然と姿勢がよくなります。

小鉢やボウルを使うときには、お盆を使うと片付けが楽です。わが家はごちそうさまの後に使った器をシンクまで運んでもらっているので、さっと持ち上げられるのは片付けのハードルをぐっと下げてくれます。
お店で運ばれてくるランチのようだといって喜んでくれるお盆を使って、いつもとは違う雰囲気の食卓を楽しんでみるのもいいですね。

お昼の一人ご飯。昨日の夕飯の残り物だってお盆の上に乗せるとテンションが上がる昼食に。乗せた器が滑りにくいお盆、昔ながらの手仕事で作られたお盆、カフェ用の小ぶりなお盆など、素材や大きさの違いを楽しめます。
✔︎ 「大皿」を囲む取り分けスタイル
私は体力的に限界が近くなると「どーんと盛り」スタイルになります。大皿に盛り付けたおかずたちを家族は自分の皿に取り分けて食べる。とにかく食べてくれたらいいから…とフライパンから大皿に盛り付け食卓に運びきる。
疲れ切っていても、どの皿を使おうかと食器棚を眺める瞬間はちょっとテンションが上がるから不思議なものです。器を作る方たちの繊細さや苦労、熱量に触れる機会があるので形になって目の前にある器を手にする時間が幸せに感じられるのだと思います。
リム皿に盛り付けると縁の余白効果なのか、ちょっと頑張った雰囲気が出るような気がしてよく手に取ってしまいます。

私は決して料理のレパートリーが多い方ではありません。でも、器のおかげでいつもの料理が少し華やいで見える。料理の時間がいつもより楽しみになる。調理だけではなく、器の存在からもやる気をもらいながら、台所に立つ時間を過ごしていきたいと思っています。
最後までお付き合いくださりありがとうございました。
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