ハンドメイドの楽しさを広げる“ビニコ”


連載:ファブリック考
布製品のオーダーメイドブランドmitsuamiを持つクラシライター:kaeさん(Instagram)より、季節の生地、世界の手芸事情や、身近な布切れの活用法などをお届けします。
ビニールコーティング生地、通称ビニコをご存知ですか?

コットンやリネンなどにビニールコーティング加工をした生地のことで、水を弾くため、雨の時期や水のレジャーが増えるこれからの季節にも大活躍です。
ツヤっとした見た目と、水を弾くしっかりとした素材感から、一見扱いにくそうに見えるかもしれませんが、実は縫い物初心者さんにもおすすめ。
今回はビニコの特徴と、扱い方をご紹介します。
扱いやすく、手作り感の出にくいビニコは、ハンドメイドの楽しさを広げてくれると思います。
もし手芸屋さんで見かけたら、ぜひ手にとってみてくださいね。
こちらがそのビニコ。

∟表面はツルツルしたコーティング加工、
裏面は元の生地の質感です
✔︎ ビニコの特徴:いいところ
・切りっぱなしでつかえる
生地の端がほつれてこないので、ロックミシンやバイアステープがなくても、簡単に仕立てられます。布端は切りっぱなしや二つ折りでよく、作り始めるとあっという間に完成してしまいます。

∟四角く切ってランチョンマットやコースターに。
切るだけで簡単に作れて
汚れたらサッと拭けるのも◎
・水や汚れに強い
化粧ポーチや、プールバッグ、離乳食期からのお子様のお食事スタイなど、いろんなシーンで活躍してくれます。

∟濡れたものを入れても安心なので
サンダルや水着などを入れて夏のレジャーに大活躍。
持ち手付きのポーチはとても使いやすいので
サイズ違いで量産しています。
・丸めて保存すればかさばらす、シワもつきにくい
このように棒状に丸めて並べておくと、柄もわかりやすく、すぐに使えます。

∟毎年この時期になると何かしら縫うので
気に入った柄があるとついつい買ってしまいます
✔︎ ビニコの扱い方:縫うときのコツ
・ミシンをかけるときにはテフロン押さえを使う
それでも滑りが気になる場合は新聞紙やハトロン紙をはさんだりして工夫すれば、家庭用ミシンでも充分きれいに縫えます。

∟この白いものがテフロン押さえ。
家庭用ミシンには購入時に付属していることが多いです。
押さえ単品で購入することも可能。
・ミシンの縫い目の長さは約3mmに設定(普通生地より長め)

∟コットンなどの普通生地は通常2〜2.5mm。
・仮留めにはクリップを使う
生地に厚みがあるのと、針を刺してしまうと穴が残る場合があるのでまち針は使いません。目玉クリップや、ソーイングクリップなどを使います。

∟左が目玉クリップ、右がソーイングクリップ
・裏返したい時にはドライヤーの温風で少し温める
柔らかくなり作業がしやすいです。
ビニコ、ちょっと気になるかも…?と思ったら、まずは小さなポーチから試してみるのもおすすめです。
次回は、ビニコを使って、ファスナーを使わない簡単なポーチの作り方をご紹介する予定ですのでお楽しみに!
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