食卓にレンズ豆を
連載:くらしつづり
インスタグラムでは日々のお弁当を紹介されているクラシライター:おべんとうつづりさんより、ここでしか見られない「くらし」 のひとこまをお届けします。
日本ではあまり馴染みがないもので、フランスのレストランやビストロ、お惣菜屋さんに行くと、度々目にする食材がレンズ豆です。
肉と一緒に煮込まれていたり、魚料理の付け合わせになっていたり、サラダとして出てきたり。
またフランスの一般家庭での料理にもよく使われていて、常備している家が多いと聞きます。
レンズ豆は多くの乾燥豆と違い水で戻す必要がなく、加熱時間もそれほど長く掛からないため、気軽に使えることが人気の理由です。
さらに、栄養価が高く、カリウムや鉄分などのミネラル、ビタミンや食物繊維なども豊富であることから古くから積極的に摂りたい食材とされてきました。
レンズ豆の種類は様々で、大きさだけでも3mmぐらいの小粒サイズから1cm近い大粒サイズまであり、緑系の皮付きの豆とオレンジ色の皮無しのものがあります。
その中でも小粒で濃い緑褐色のル・ピュイ産のレンズ豆は格別とされています。
フランスには特定の産地で作られる優れた農産物に対して、公的に管理保護し、その品質を保証する制度があります。
それがAOCやAOP(原産地統制名称や原産地名称保護)というもので、ワインやチーズがお好きな方はそのマークを見たことがあるかもしれません。
ピンク色の箱に印刷されている黄色と赤の丸いマークです。
数ある野菜の中で初めてAOCに認定されたのがル・ピュイ産のレンズ豆で、そんなことからもフランス人にとってレンズ豆が重要な食材であるということがうかがえます。
日本ではレンズ豆は栽培されていませんが、カナダやオーストラリア、アメリカ産の大粒のものとフランスやイタリア産の小粒のものを見つけることができます。
さて今回はそんなル・ピュイ産のレンズ豆を使った2種類のサラダとスープの作り方をお伝えしたいと思います。
その前に、まずレンズ豆の下ごしらえについて。
レンズ豆は皮が薄くて食べやすくホクホクとした食感と豊かな風味が特徴ですが、土のような独特な香りや後味にほんの少し苦味を感じる方もいるかもしれません。
それが苦手な方は下茹での時に一度茹でこぼすと軽減されます。
煮込み料理の場合には、乾燥した状態のまま煮汁に加えることができるとされていますが、同じように茹でこぼしてから使うといいでしょう。
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それでは、下ごしらえが終わったレンズ豆を使った、サラダやスープのレシピです。
スープのレシピではレンズ豆の茹で汁を使いますので、下ごしらえの際に取っておいてくださいね。
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残ったレンズ豆はカレーに入れても美味しいですよ!
今回のレンズ豆のお話が、どなたかの食卓のヒントになれば嬉しいです。
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