連載:くらしつづり
インスタグラムでは日々のお弁当を紹介されているクラシライター:おべんとうつづりさんより、ここでしか見られない「くらし」 のひとこまをお届けします。
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5月下旬の今頃から夏にかけて店先に並ぶルバーブ。
見かけることはあっても、まだまだ馴染みがない食材かもしれません。
姿形はふきに似ていていますが、大きな葉は切り落とされて茎だけの状態で売られていることがほとんどです。
茎の色はふきやセロリと見間違えるような薄緑色ものから、緑から赤へとグラデーションになっているもの、真っ赤なものまでいろいろとあります。
酸味と繊維質がその特徴で、砂糖を加えて加熱すると繊維がとろけるように柔らかくなって甘酸っぱいフルーツを煮たようなテクスチャーになるため、ジャムやお菓子の材料としてヨーロッパを中心に親しまれてきました。
私が以前住んでいたオーストラリアでも比較的ポピュラーな食材でした。
ある時、イギリス出身の方に焼きたてのルバーブのクランブルをご馳走になり、そのとろとろに煮えた甘酸っぱいルバーブとサクサクのクッキー生地、そして口当たりをまろやかにするカスタードソースとの絶妙な組み合わせに感動したものです。
ルバーブは短時間の加熱で繊維質が柔らかくなるため、調理に手間がかからないところも魅力のひとつです。
今回は私が何度もリピートしているルバーブのジャムとクランブルケーキの作り方をご紹介します。
ルバーブのジャム
材料
・ルバーブ 200g ・グラニュー糖 40〜50g ・レモン汁 少々
作り方
1.ルバーブは1cm幅に切って大きめの耐熱ボールに入れる。グラニュー糖とレモン汁を加えて混ぜ、600wの電子レンジで3分加熱する。
2.あくを取ってひと混ぜして、さらに1~2分加熱する。
〈メモ〉 大きめのボールを使うのは吹きこぼれを防ぐためです。 冷めるととろみが増すので加減しながら加熱するようにします。
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ルバーブのクランブルケーキ 18cmの丸型
材料・下準備
・ルバーブ(赤いもの) 200g
〈クランブル生地〉 ・薄力粉 50g ・アーモンドプードル 50g ・グラニュー糖 50g ・発酵バター 50g(1㎝角に切って冷やしておく) ・塩 ひとつまみ
〈バターケーキ生地〉 ・薄力粉 100g ・グラニュー糖 100g ・発酵バター 100g(湯船や電子レンジで溶かしておく) ・卵 M2個 カラザを取って正味100gぐらい
作り方
1.型にクッキングペーパーを敷き込む。オーブンを190℃に予熱する。
2.ルバーブの茎は2cm幅に切る。
3.クランブル生地の粉類をフードプロセッサーに入れて混ぜる。バターを加えて様子を見ながら撹拌してそぼろ状にする。 (またはよく混ぜた粉類にバターを加え、スケッパーで刻むように混ぜてから指でこすり合わせてなじませそぼろ状にする) 軽くまとめてラップで包んで冷蔵庫で冷やしておく。
4.卵と砂糖を合わせて、ハンドミキサーで泡立てる。すくって落とすとリボン状に跡が残るまでになったら、溶かしバターを加えてなじませる。ふるいにかけた薄力粉を数回に分けて加えてなめらかになるまで混ぜる。
5.型にバターケーキ、ルバーブ、クランブルの順に入れる。
6.オーブンで40~50分焼く。クランブルの焼き色が付き過ぎてしまいそうになったら上からホイルをかぶせる。
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健康食品としても注目されているルバーブ、見つけたら手に取ってみてはいかがでしょうか?
連載:くらしつづり
食いしん坊が高じて、コルドン・ブルーとリッツ・エスコフィエでフランス料理を学び、JSA認定シニアソムリエも取得。数年前まで自宅でフランス家庭料理の教室を行っていました。