長命草のおはなし

2024.05.12
nijisuzume

連載:シチシチムジクイ 島の暮らし
西表島在住のクラシライター:nijisuzumeさんより、自然の移り変わりや植物のサイクルに合わせたものづくり〈シチシチムジクイ〉をお届けします。

 沖縄の伝統的な薬草である、セリ科の長命草(ボタンボウフウ)は、食べると長生きできるとの言い伝えから、長命草という名がついたと言われます。


 強い潮風が吹き付ける、海沿いの断崖などに自生する長命草は、厳しい自然環境を好み、むしろ畑などに移植する方が弱々しくなり、次第に元気がなくなってしまいます。(それを防ぐには海水をかけてやると良いのだとか)


 島では長命草は、もっぱら刺身のツマとして用いられるのが一般的です。島のおばあが言うには、長命草を刺身のツマにして添え、一緒に食することで、食中毒などを防ぐ効果があるのだとか。


 (ちなみに島の商店では、マグロの刺身がズッシリと たっぷり入ったものが、一パック500円台で販売されているのです!なんてお買い得 ♪ )


 そんな長命草ですが、ジュースにすると美味しいし健康にも良いと聞いて、自己流ですが、さっそく長命草ジュースを作ってみました。

 


長生きができるという言い伝えのある“長命草”のジュース



・長命草を刻む。(茎の部分も、全て入れる)
・ひたひたになるくらい水を加える。
・シークワーサーを少々搾り入れる。
・ハンドミキサーで撹拌する。
・サラシ布で濾す。
・蜂蜜(などの甘み)を少々加える。

 

 飲んでみると‥
 あまりの美味しさにビックリ!

 清々しい風味で、爽やかで飲みやすくて、あっという間に作った長命草ジュースの全てを飲み干してしまったくらいの美味しさでした。
 美味しくて健康にも良くて、おまけに長生きもできるだなんて、言うことなしです。
 身近にありながらも、普段はあまり見向きもしていなかった島の植物の恵みを、もう少し積極的に日々の暮らしに取り入れたいと思いました。

 

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