土用鰻のお稲荷さん

2023.07.20
早織

連載:折々の一皿
クラシライター:早織さんより、旬を取り入れた、和の要素を感じられる自宅でのお料理やおもてなしについてお届けします。

夏の暑さを乗り切るために食べたいもの。
皆さんは何を思い浮かべますか。


7月30日は今夏唯一の土用の丑の日です。
土用の丑の日に鰻を食べるという風習は江戸時代に鰻屋から夏に売り上げが落ちると相談を受けた平賀源内により打ち出された「本日丑の日」という広告が始まりだと言われています。


数百年経った今も平賀源内の宣伝文句のままに、我が家は毎年土用の丑の日といえば必ず鰻です。


今回の一皿は鰻のお稲荷さん


以前、土用の丑の日にいただいた鰻を少しだけ残しておき、次の日のお昼に鰻のお稲荷さんにして出すと家族がすごく喜んでくれました。それ以来、我が家では夏の定番です。






 
*材料*

油揚げ:4枚
(A)醤油:30ml
(A)砂糖:大さじ2
(A)味醂:35ml
(A)出汁:200ml

米:1合
新生姜:25g
実山椒の醤油漬け:10g
(B)味醂:5ml
(B)酒:5ml
(B)出汁:190ml

鰻の蒲焼:1尾
(C)実山椒:15g
(C)醤油:大さじ1/2
(C)砂糖:10g
(C)味醂:20ml
(C)酒:40ml



*作り方*

1.
油揚げを半分に切り、破れないよう気をつけて切り口を開き袋状にする。

2.
鍋に湯を沸かし、油揚げを入れ3分ほど茹でて油抜きをする。あらかじめ油抜きをすることで味が染み込みやすくなります。

3.
ざるにあけ、触ることのできる温度になれば両手で挟み水気を切る。

4.
鍋に(A)の材料を全て入れ、火にかける。砂糖が溶けたら3の油揚げを加える。沸騰したら弱火にし落とし蓋をして15分煮る。火を止めて、鍋のまま冷めるまで置いておく。

5.
新生姜と実山椒の炊き込みご飯を作る。
米二合に(B)を入れ、炊く。

6.
鰻の実山椒煮を作る。
鰻の蒲焼をお稲荷さんに合うサイズに切り、(C)を加えて煮立たせる。水分が半分ほどになり、少しとろみがついたら火を止める。

7.
油揚げの袋の口を開け内側に折り込む。そこに5の炊き込みご飯を詰め、鰻と実山椒を乗せて完成。







鰻が食卓に上る時には蛇腹胡瓜と針茗荷を酢、砂糖、少しの醤油で和えたものを添えることが多いです。母から教わったもので、こちらも我が家の夏の定番です。






「土用の丑の日うなぎの日
食すれば夏負けすることなし」
食養生で精をつけて暑気払いし、暑い夏を乗り切りましょう。



 



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