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    アダンのおはなし
    アダンのおはなし
    nijisuzume 連載:シチシチムジクイ 島の暮らし西表島在住のクラシライター:nijisuzumeさんより、自然の移り変わりや植物のサイクルに合わせたものづくり〈シチシチムジクイ〉をお届けします。 ▷ 各クラシライターの紹介  島の至る所に生えているアダンは、鋭い棘のある長い葉に覆われています。アダンの実は熟すとオレンジ色になり、パイナップルそっくりに見えますが、アダンの実がアダンの木にぶら下がるように実るのに対し、パイナップルの実は真っ直ぐな茎の上の方に実るため、実り方は全然違います。けれどもそんなアダンの実のよく熟したひとかけらをポロリと外し、根元の方を口に含むとほんのりと甘いのです。  私の暮らす村では、例年10月頃に (旧暦で決められるため、毎年日取りは異なりますが)、国の無形文化遺産に指定されている、節(シチ)という祭が執り行われます。  その節祭の時、女性は白いカカンを履き、濃紺のスディナを身に纏い、カンプーに結った髪に銀のジーファーを差し、アダンの葉で編んで作ったアダンパ草履を履きます。  節祭で履くためのアダンパ草履は、アダンの葉から作ります。今年は久しぶりに、内地から娘が帰ってきて節祭に参加することになったため、アダンパ草履は、自分の分と娘の分との二足が必要です。  手袋を二重にはめて、手に棘が刺さらないように気をつけながら、アダンの葉を採取します。こんなに鋭い棘に覆われているのは、アダンが自身の身を守るためです。その葉を頂くわけですから、痛いなどと言っているわけにはいきません。「節祭で履く草履を作りたいので、必要なだけ刈らせてください。決して無駄にはしません。」そう心で語りかけ、お願いしながら、丁寧に採取していきます。  採取したアダンの葉は、カッターで棘を落として細いテープ状にし、大きな鍋でグツグツと煮ます。湯掻いたアダンの葉は乾かして、丸まらないように鞣し、鞣したテープ状のアダンの葉は、使いやすいように小分けにして巻いておきます。同時に月桃の繊維で、草履の芯の部分の縄にするための太めの縄を綯っておきます。  テープ状のアダンの葉と月桃の太縄の準備ができたら、いよいよ編み始めます。編み方自体はワラ草履とほぼ同じなのですが、薄いテープ状のアダンの葉を、重ねるように編んでゆくため、ワラ草履のようにはいかず、少しずつ少しずつ形になっていくので、完成までにはかなりの時間がかかります。  節祭に間に合うように、娘と自分の分のアダンパ草履を編み上げ、手作りのアダンパ草履を履いて、節祭のアンガー踊りを奉納することができ、今年も無事にユークイ(世乞い)を迎えることができました。 島の植物であるアダンの葉を用いて草履を作り、作ったその草履を履いて、祭りに参加する。暮らしの中に手仕事が当たり前のようにあり、当たり前のように手技が継承される、そんな島の暮らしは、なんて豊かな暮らしなのだろう、と心から誇りに思います。
    【全国調味料名鑑】鹿児島県:鹿児島の壺造り黒酢
    【全国調味料名鑑】鹿児島県:鹿児島の壺造り黒酢
    クラシコサエルのバトン企画【私のイチオシ!全国調味料名鑑】お料理にこだわりのあるバトンメンバーさんたちが大集合♫あなたの出身県、在住県や気になるあの都道府県はどなたが記事を書いて、どんな調味料がピックアップされるでしょうか? 今回はchieさん(@chi_cherrycherry)が愛用されている、鹿児島県:鹿児島の壺造り黒酢のおはなしです♪ chie(@chi_cherrycherry) 食育アドバイザー 男子三兄弟の毎日のお弁当をInstagramで投稿しています。 男子の喜ぶお弁当と具だくさんのおにぎり作りを楽しんでいます。 ① イチオシ調味料とのストーリー 義父が鹿児島出身で、鹿児島に住む親戚から義父のところへ届く素敵便でお菓子やさつまあげ、年の暮れにはのし餅(毎年楽しみにしています)や、黒糖、黒酢、甘口醤油などの調味料をお裾分けでいただきます。 お裾分けでいただいてから、それまで使ったことのなかった黒酢を自分でも買うようになり、色々使ってみましたが、伝統製法を守り続けている「鹿児島の壺造り黒酢」にたどりつきました。 ② イチオシ調味料のお気に入りポイント まろやかなコクと酸味が、お料理の味をぐっと本格的にしてくれるので、酢豚や黒酢あんには欠かせません。他の穀物酢や果実酢に比べアミノ酸の量が豊富なので必須アミノ酸も含まれていて美容と健康にもいいので積極的に使いたいです。 江⼾時代から壺を使った伝統製法を守り続けている「鹿児島の壺造り黒酢」は地理的表示保護制度 全国第一弾で登録されたそうです。先人の工夫と知恵を後世に伝えることも食育アドバイザーの役目だと思っています。 ③ イチオシ調味料を使った簡単レシピ 豚こまのコクうま黒酢酢豚 ★材料 豚こま肉‥400g 〈下味〉A塩胡椒 少々A酒 大さじ1Aごま油 小さじ1A醤油 小さじ2A片栗粉 大さじ2 玉ねぎ‥1個ピーマン‥2個赤ピーマン‥2個蓮根‥100gさつまいも‥100gパイナップル‥適量 〈黒酢あん〉B水 50mLB鶏ガラスープの素 小さじ1B黒酢 大さじ6B黒糖 大さじ1~2B酒 大さじ1B醤油 小さじ2 水溶き片栗粉‥大さじ1~2ごま油‥小さじ1 ★作り方 ①フライパンに【B】の材料を合わせておく。水溶き片栗粉を作っておく。 ②豚こま肉は【A】を加えよく混ぜ丸めて揚げ焼きし、野菜はそれぞれお好みの大きさに切り揚げ焼きして取り出しておく。 ③①のフライパンを火にかけ、水溶き片栗粉でとろみをつけ黒酢あんを作る。 ④②の肉と野菜、パイナップルを加え手早く絡め、仕上げにごま油を回し入れ香りをつけてできあがり。   【私のイチオシ!全国調味料名鑑】バトン、次回は11/19(日)公開予定。ふうさん(@fu0821)より、兵庫県のイチオシ調味料のおはなしです。お楽しみに♫ (地図は黄緑:公開済み、赤:次回公開です) \TODAY'S PICK...
    旬の果実で作るフルーツビネガー<span class="blog_title_sub">〜季節を瓶に閉じ込める果実酢の基本レシピ〜</span>
    旬の果実で作るフルーツビネガー〜季節を瓶に閉じ込める果実酢の基本レシピ〜
    えみ 連載:季(とき)を味わう台所クラシライター:えみさん(@kuche_foodworks)より、移ろう季節の気配を感じながら、旬の食材を楽しむレシピやアイデアをお届けします。 ▷ 各クラシライターの紹介 夏の日差しを浴びて育った果実が店先に並び始めました。春の終わり頃から今の季節、目まぐるしい程に旬のフルーツが出揃い、「次は何を仕込もうかな」と、わくわくした気持ちになります。 毎年この季節に作るのが、フルーツビネガー(果実酢)。果実と氷砂糖、お酢を瓶に入れて待つだけで、旬の香りを閉じ込められる一瓶の基本の作り方、アレンジアイデアや楽しみ方をご紹介します。 あわせて読みたい 基本のフルーツビネガーの作り方 炭酸水で割れば爽やかなドリンクになり、料理にも使える万能な保存食です。保存瓶の中で少しずつ氷砂糖が溶け、フルーツの色や香りが移っていく様子を眺めるのも、この手仕事の楽しみです。 材料 ・お好みの果物 … 250g ・氷砂糖 … 250g・米酢またはりんご酢 … 250ml 基本の配合は、果実・氷砂糖・お酢を1:1:1。覚えやすいので、毎年気軽に仕込めるのも魅力です。甘さを控えたい場合は、氷砂糖を2〜3割ほど減らしても、果実本来の香りや酸味を楽しめます。 作り方 1. 保存瓶を消毒する。 2. 果実の下準備をする。それぞれの果実に合わせたひと手間が、おいしい一瓶につながります。 例えば、・梅は優しく洗って水気を拭き、竹串でヘタを取り除く。・すももは洗って水気を拭き、傷んだ部分があれば取り除く。・パイナップルは皮と芯を除いて食べやすい大きさに切る。 3. 瓶に果物、氷砂糖、酢を入れる。 4. 冷暗所で保存し、1日1回軽く瓶をゆする。 5. 1〜2週間で果実を取り出し、冷蔵保存する。 ✔︎ フルーツビネガーのアレンジアイデア 基本のレシピに慣れてきたら、ハーブやスパイスを加えてアレンジをするのもおすすめです。 今回私は、すももにはカルダモンを合わせました。華やかで少し異国を感じる香りに。パイナップルにはシナモン、カルダモン、クローブを少し。どこかクラフトコーラを思わせる、トロピカルな香りになります。一方で、完熟梅はそのまま仕込むだけでも十分に豊かな香りを楽しめるので、まずは素材そのものの風味を味わってみるのもおすすめです。 ✔︎ フルーツビネガーの楽しみ方 出来上がったフルーツビネガーは、水や炭酸水で4〜5倍に薄めるのが我が家の定番。暑い日は氷をたっぷり入れて、ライムやレモンをひと搾りすると、より爽やかな一杯になります。 楽しみ方は飲み物だけではありません。オリーブオイルと塩を合わせればさっぱりとしたドレッシングに。マリネやキャロットラペなど、いつもの料理に少し加えるだけで、夏らしい軽やかな味わいが楽しめます。肉料理の漬け込みに使うと、さっぱりとした風味が加わり、酢の働きでやわらかく仕上がりやすくなります。 旬のわずかな期間だからこそ、その季節だけの香りを瓶に閉じ込める時間もまた、暮らしを豊かにしてくれる手仕事のひとつ。ぜひ今年の夏は、お気に入りの果実で自分だけのフルーツビネガーを仕込んでみてください。 #薬味 / #香味野菜 / #大葉(青じそ)(6〜9月)/ #茗荷:みょうが(夏茗荷6~8月、秋茗荷8~10月)/ #新生姜(ハウス6〜8月、露地9〜11月)...
    パインのおはなし<span class="blog_title_sub">〜島人に習った、余すことなく楽しむ切り方〜</span>
    パインのおはなし〜島人に習った、余すことなく楽しむ切り方〜
    nijisuzume 連載:シチシチムジクイ 島の暮らし西表島在住のクラシライター:nijisuzumeさん(Instagram)より、自然の移り変わりや植物のサイクルに合わせたものづくり〈シチシチムジクイ〉をお届けします。 ▷ 各クラシライターの紹介 梅雨も明け、西表島はパインの最盛期。赤土の土壌であり、沖縄の中でも南方に位置することから、西表島のパインは特に甘くて美味しいと定評があります。島の至る所にある無人売店では、島外に出荷するには小ぶりなサイズのパインを中心に、さまざまな種類と大きさのパインが、驚くほど格安で販売されています。 そんな今が盛りのパインですが、意外とどのように切って食べたら良いのかということを知らない方も多いのでは。というわけで、島人に習った、パインを余すことなく美味しくいただくための切り方をご紹介します。 ✔︎ パインの切り方 まずパインの上部と下部を切り落とします。 次に、パインの外皮を切り落とします。この時、厚く剥くと果肉が削ぎ落とされてもったいないような気がしてしまうかもしれませんが、黒いブツブツとしたところがあると口当たりが悪くなるので、容赦なく分厚く外皮を剥いて、黒いブツブツの部分を取り除くようにします。ただし、外皮は捨てず取っておいて下さい。 外皮を剥き終えたら、パインを縦にして四等分します。 四等分したパインの内側から、パインの芯の部分を取り除きます。こちらのパインの芯の部分は、取り除かずにカットして食べることもできるのですが、硬くてジューシーさに欠けるので、取り除いて別にしておくと良いです。 芯を取り除いたら、パインを食べやすい一口大に切ります。 そして、先ほどちょっともったいないなぁと思いつつ、分厚めに剥いた先ほどのパインの外皮は、ギュッと手で力強く絞ることで、少量ですがパインジュースになります。パインの外皮を丸めるようにして強く握って搾ってみてください。ただし、だいぶ硬いので、かなり力が必要です。 切ったパインを器に盛り付けて、お召し上がりください。甘酸っぱくてジューシーなパインは夏にぴったりの美味しさです。スティック状に切ったパインの芯の部分も、ジューシーさには欠けますが甘くてポリポリとした食感です。 島人に習った、パインを余すことなく美味しくいただく方法、ぜひ試してみてくださいね。 #植物と暮らし / #パイナップル(5〜8月) 【365】 完全天日塩 太陽と職人の力の結晶 カートに追加 7月の読みもの 7月の暮らしや行事を楽しむアイデアや旬の食材を味わうレシピ、8月を迎える準備にまつわる記事をお楽しみください。 ≪ 6月 | 一覧 | 8月 ≫
    ジャスミン茶と苺の酢豚
    ジャスミン茶と苺の酢豚
    大久保香織 連載:一茶一菜クラシライター:大久保香織さん(Instagram)より、お茶が主役になるような一菜とともに、ひっそり行っているメディテーションタイムをお届けします。 ▷ 各クラシライターの紹介 新緑がいっそう鮮やかになり、空の青さが心地よく感じられる5月の一茶一菜は、「ジャスミン茶」と「苺(いちご)とミントの酢豚」。 酢豚にフルーツといえばパイナップルがよく知られていますが、このレシピは季節ごとの果物に置き換えて楽しむこともできます。今回は、旬の終わりに差し掛かった酸味のあるいちごを使い、黒酢餡の甘酸っぱさを引き立てた、春の名残を感じさせる一皿に。ミントを添えることで、春から初夏へと向かう季節の移ろいを、爽やかな香りとともに食卓に取り入れました。 あわせて読みたい いちごの軽やかな食感に寄り添うよう、豚肉はブロック肉ではなくロース肉をくるくると丸めて使い、ふんわりとした口当たりに仕上げています。甘酸っぱいタレとミントの清涼感が、いちごの酸味を引き立ててくれます。 お茶は、華やかでみずみずしい香りが広がる「オリエンタルジャスミンティー」。爽やかなジャスミンに、白桃やライチのフルーティーな香りがふわりと重なり、ゆったりとした余韻が楽しめます。 【レシピ】苺とミントの酢豚|季節ごとの果物を楽しむ一皿 材料 ・豚ロース薄切り肉 150g・新玉ねぎ     ½個・苺        3個(プラムやブドウなど季節の果物でも代用可)・ミント      5枚・胡椒       適量・塩        適量・油        適量 合わせ調味料・黒酢       大さじ2・穀物酢      大さじ1・水        大さじ1・醤油       大さじ½・甜菜糖      大さじ4・ケチャップ    大さじ3 衣    ・卵        1個・薄力粉      大さじ2・片栗粉      大さじ2・水        大さじ1※卵はよく溶いておく。 作り方 1.豚ロース肉に塩胡椒をしたら、1枚ずつふんわりと丸くまとめる。 2.玉ねぎをくし切りにして、軽く塩をふる。苺のヘタを取り、縦半分に切る。 3.合わせ調味料をボールに全て合わせる。 4.衣の材料を合わせて、泡立て器などでだまをなくす。 5.鍋に合わせ調味料を入れ、中火で軽く沸騰するまで加熱する。 6.丸めた豚ロース肉を衣にくぐらせ、170度の油で揚げる。 7.新玉ねぎを加え、しゃきしゃきな感触が残るくらいまで素揚げする。 8.揚げた豚ロース肉と新玉ねぎを5の鍋に加えて、再加熱する。少しとろみがついて、十分に黒酢餡が具材に絡んだら、火を止める。 9.苺を加えて和えるようにしたら、皿に盛り、ミントを乗せて完成。   合わせるお茶は、オリエンタルジャスミンティー。 マンダリンオリエンタルのオリジナルブレンドを愛飲している私ですが、それを知った友人がプレゼントしてくれた期間限定のフレーバーティーです。KEITA MARUYAMAさんとのコラボで、爽やかなジャスミンの香りと、フルーティーなライチや白桃が香る紅茶です。濃くなりすぎないように、熱湯でさっと出しました。 【叶谷 真一郎】7寸リム皿 《PR》濃淡のある黒が料理を引き立たせる カートに追加 器はこちらを使いました。 器・・AKIHIRO NIKAIDOカップアンドソーサー・・CHRISTINA IVERSEN箸置き・・frescoリネン・・TAJIMA SHIKIKO 春から初夏への移ろいと、光と風を感じながら、ちょっと新しい味わいを楽しむ時間になりますように。 #苺:いちご(1〜3月) 5月の読みもの 5月の暮らしや行事を楽しむアイデアや旬の食べ物に関すること(レシピ付き記事も)、6月の準備などの記事をお楽しみください♪ ≪ 4月 | 一覧 | 6月...